感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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音楽をどう鑑賞すればいいのだろうと思ってた自分にちょうどぴったりで(名著とは知らず)選んだのですが、とてもいい本ですね。最初に書かれていた、音楽を聴いた自分の感想をもっと大事にすべきとか、音楽は何ものも表現しないといった考えにはとても賛同できるので、自分の意見に少し自信が持てました。鑑賞するにあたって、もっと楽典の知識を持たねばなあと反省。なんだか上手く言い表せないが、とかく一文一文を心に留めたくなるくらい、何度でも読み返そうと思うくらいに、自分にとってぴったり合うとてもいい本。2015/06/15
長老みさわ/dutch
2
伊福部昭と言えば、映画「ゴジラ」のテーマ音楽作曲者として有名ですが、その伊福部さんが昭和二十六年に書いたのが本書「音楽入門-音楽鑑賞の立場」。 その後昭和六十年に一部改定再刊。平成十五年に再再刊されたものの平成二十年の5刷版。 「音楽の起源」から始まり、音楽の本質的な要素の解説を通して詩やテキストデータによって補完された鑑賞方法ではなく、音楽を音楽そのものとして鑑賞するべきでるとする立場からの「音楽入門」 60年の歳月を経ても刊行される訳が判る貴重な一冊。2010/06/27
くぅ
1
筆者の中では色々考えた後で出た言葉だから実は一貫してるのかもしれないけど、表面的には矛盾してそうな場所が何か所かあって共感できない部分がボチボチあった。逆に新しい考え方の切り口を知れた部分は良かった気がする。2011/10/04
たいそ
1
音楽をどのように鑑賞すべきかと同時に、作家は(自分は?)音楽をどのようにつくるべきかについて述べられている。音楽は余計なことに惑わされずにまずその音を聴くようにしようと思う。2011/04/05
DEN2RO
0
著者によれば、聴覚は最も原始的な感覚であり、律動こそが音楽の根源です。「音楽は音楽以外のなにものも表現しない」という言葉を手がかりに、音楽それ自体に耳を傾け、余分な連想・知識・教養を排する鑑賞のあり方を説く啓蒙の書です。最初の出版は昭和26年でした。2016/07/23