出版社内容情報
芥川龍之介/原作 橋爪功/朗読
古典の中に登場する人物像に近代的な解釈を試みた『羅生門』。夢を実現してしまうことの失望を描いた『芋粥』。初期短編2篇と著者の半生記『或阿呆の一生』を収録。
発行形態:新潮CD
判型:[2CD]137分
ISBN:978-4-10-830093-4
発売日:2002/07/25
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シュラフ
26
人の行動原理は、本能・欲求・願望・信条・価値観など様々あるが、それを支えるのは理論や理屈である。中国の文化大革命では、若者たちが父母を密告し、上司や教師に乱暴し、文化財を破壊してまわった。これらの乱暴狼藉を許したのは「造反有理」なるスローガン。理論や理屈を得ることで、その行動は正当化される。この『羅生門』の下人の行動もそういうことであろう。死人の髪の毛を抜いて鬘をつくろうとする老婆の理屈は、悪いことは承知するが、それをしなければ自分が飢え死にするから仕方ない、というもの。理屈を得た下人は老婆の着物を奪う。2016/12/31
ツキノ
2
橋爪功による朗読CD。「芋粥」「或る阿呆の一生」も収録。耳から聴いて、その後文字でも読んでみた。その方がストーリーが頭の中で想像できていいみたい。2012/09/21




