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内容説明
前著につづいて「中学生の部」でも、文部科学大臣賞を連続受賞!日テレ番組「スッキリ」でも紹介された受賞作品を単行本化!
目次
1 調べたきっかけ
2 お姫さまが出てくる「桃太郎」の出典を調べる
3 日本全国の昔話「桃太郎」を読み比べる
4 全国の桃太郎話を分類する―5つの観点から
5 お姫さま・娘が出てくる物語の背景
6 妻覓ぎの意味を探る
7 本当の桃太郎を探す
8 桃太郎の発祥を探る
9 まとめ
著者等紹介
倉持よつば[クラモチヨツバ]
2007年4月生まれ。第22回「図書館を使った調べる学習コンクール」調べる学習部門小学生の部(高学年)において「桃太郎は盗人なのか?―『桃太郎』から考える鬼の正体」で、第25回「図書館を使った調べる学習コンクール」調べる学習部門中学生の部において「嫁取り噺『桃太郎』―全国の伝承昔話『桃太郎』を読み比べる」で、文部科学大臣賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
129
松居版『ももたろう』の異質さを発端に日本全国の桃太郎伝説をリサーチして由来を考察。コロナ休校を利用した2年に及ぶ壮大な調べ学習で著者は更に成長。反復の多い構成は焦ったいが分類やまとめは着実かつ丁寧で、15歳とは思えない分析・考察力に驚かされる。分類表で浮き上がる地域性に着目すると、同じ地域や近隣の地方の話が影響し合って当地の伝承が形成されていくイメージが浮上する。桃太郎は庶民の願望の表徴であり、融通の利くモチーフであるが故に伝承や町おこしと容易に結びつく利便性がある。原型要素のマイノリティ化はその証左だ。2023/10/16
nobby
123
「お姫さまを連れ帰り嫁にする『桃太郎』はあるのか」一番好きな作家による絵本からの何気ない疑問。それをコミカルに興味深く掘り下げ結論付ける中学2年生に敬意を表するのみ!該当は数例のみから、お嫁さん探しな結末は不自然ではないと導く展開は明確かつ鮮やか。各地で全く違う物語を細かく分類した結果、人の一生になぞらえて時代による庶民の願望からの影響とのまとめには思わず納得。それと同時に「お便所の桃太郎」とか「大木で爺婆死亡」でクスッと驚嘆させるのもお見事!それで最後に人とのつながりと探究心が大切とはお見逸れしました…2022/06/09
ネギっ子gen
59
小学生が図書館の本を調べまくって書いた「桃太郎は盗人なのか?」。それ以来も桃太郎のことを探求し続け、「桃太郎がお姫様を連れ帰る噺」を読むことで、全国の伝承昔話を読み比べることに――。「はじめに」で、<5年生の時より調べる内容が難しく、調べている途中でわからないことがたくさんありました。しかも、今回の調べ学習はコロナウイルスが蔓延している中での状況だったので完成できるか不安でした>。その上、頼みの<図書館も閉館してしまいました>と。コロナ禍に振り回されながらも、小学生時に続く文部科学大臣賞受賞は、お見事!⇒2022/09/19
たまきら
43
小学生の時に著者が調べた「盗人」も面白かったが、中学生になって調べたこちらも面白いです。日本各地の桃太郎を調査し、分類したデータは圧巻。桃太郎にロマンスを見出したことがなかったので驚きました。…読みながら子供が「おえっ」とか言ううちにロマンスバージョンが語られなくなったんじゃないかな…とか思っちゃいました。2023/09/25
chiaki
43
桃太郎は嫁取り話か、地域差があるのはなぜか。松居直さん『ももたろう』から抱いたこの2つの疑問から全国津々浦々バラエティに富んだ桃太郎のお話を調べあげ、様々な文献から得た知識を元に、その考えにとらわれることなく、疑問を持ってどんどん調べていく姿勢、洞察力や行動力!!今回も大人顔負けでした。結論も見事な着地。私は桃太郎は日本独自の昔ばなしだと思っていたが、その原型はなんと中国大陸から!桃太郎のような異常誕生系の昔ばなしは多くあり、帰化昔話に分類されるとのこと。巻末の参考文献リストも圧巻。恐ろしい子…!!!2022/07/18
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