内容説明
金閣の美に魂を奪われた学僧の悲劇「金閣寺」&創作ノート、永すぎた婚約期間中のふたりの危機「永すぎた春」、聖女にも似た人妻の不貞「美徳のよろめき」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
棕櫚木庵
21
『金閣寺』,『長すぎた春』,『美徳のよろめき』の3篇と,創作ノートなどを収める.3篇の作風がまったく違い,作者の才気と多彩ぶりを示すことを狙った編集かと思うほど.実際には編年体全集らしく,この巻には1956--1957年の作品を収める(個々の作品については別に呟いた).警句/逆説めいた表現(その多くは心理分析的内容)を好んで多用することが,作風の違いにも拘わらず3編に共通しているように感じた.この辺が三島の魅力の一つなのかもしれない.→2021/06/08
OHNO Hiroshi
6
『金閣寺』『永すぎた春』『美徳のよろめき』この全集は旧仮名遣いで表記されている。内容もさる事ながら、文体の美しさに恍惚とする。2021/05/24
MatsumotoShuji
0
010713