出版社内容情報
足利尊氏、新田義貞、楠正成――鎌倉幕府への挙兵から足利政権確立まで、五十年にわたる激動の時代を描く壮大なスケールの軍記物語。
山下 宏明[ヤマシタ ヒロアキ]
内容説明
鎌倉幕府に対する後醍醐天皇挙兵。天皇は隠岐に流されるものの、楠正成が奇計で幕府軍を翻弄、新田義貞、赤松円心らも倒幕のため蜂起する。五十年に及ぶ動乱を描く壮大な歴史ドラマが始まる。
目次
序
後醍醐天皇御治世の事付けたり武家繁昌の事
関所停止の事
立后の事付けたり三位殿御局の事
儲王の御事
中宮御産御祈りの事付けたり俊基偽つて篭居の事
無礼講の事付けたり玄恵文談の事
頼員回忠の事
資朝・俊基関東下向の事付けたり御告文の事
南都・北嶺行幸の事〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wuhujiang
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南北朝に興味はあっても、未読であったので読んだ。本書の内容は後醍醐天皇即位~鎌倉幕府が倒れる直前まで。(太平記四十巻本のうち第一巻~第八巻)。現代語訳はついていないが、現在使われない文言には注がついているので大丈夫。高校古文の知識が怪しい自分でも楽に読めた。また、創作らしき部分、事実と異なる部分は注で指摘がある。軍記物語であり、内容がそのまま事実というわけではもちろんない。太平記本体の感想だが、序文通り後世への教訓話として執筆されたのだろう。後昆顧みていましめを既往にとらざらんや。2020/11/03