出版社内容情報
とらわれない
著者ならではの思考法で、情報と常識でがんじがらめの頭をときほぐす。洞察とユーモアをたたえた全34話。心に、自由の風を吹かせよう。人間関係は薄くなる。超高齢化は止まらない。モノや情報はあふれても、幸福感にはほど遠い……そんな時代をどう生き抜けばいいのか。洞察とユーモアをたたえた34話。
五木 寛之[イツキ ヒロユキ]
内容説明
明るい話は少ない。人間関係は薄くなる。超高齢化は止まらない。モノや情報はあふれても幸福感は得られない…そんな時代でも、心に自由の風を吹かせることはできる。「気の合う人とは距離をおいて接する」「マイナス思考だから失望もしない」「老人もまた荒野をめざす」など、著者ならではのとらわれない思考法で、情報と常識でがんじがらめの頭をときほぐす。洞察とユーモアをたたえた「生き抜くヒント」集!
目次
第1章 かねあいが大事
第2章 とらわれない思考法
第3章 年甲斐とは何だろう
第4章 からだの声を聴く
第5章 老人もまた荒野をめざす
第6章 この国で生きていく
著者等紹介
五木寛之[イツキヒロユキ]
1932(昭和7)年福岡県生まれ。作家。早稲田大学露文科中退後、編集者などを経て『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、『青春の門 筑豊篇』他で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
それいゆ
58
生き抜くヒントを集めた人生訓そして老人たちへのメッセージなんですが、読んでいくうちに自分も高齢者の仲間入りをしたような気分になってきて、あまりいい気はしませんでした。一番印象に残ったのは「老いて円くなる必要はない」という文章です。エレベーターに乗り込んだとたん、階数表示ボタンの前にいた筆者に、大きな太い声で「13階」と言い放ってボタンを押せと強要する傲慢きわまいない高僧。五木さんは無視して押さなかったそうですが、共感しました。拍手喝采です。2017/02/21
calaf
17
著者の『週刊新潮』の連載「生き抜くヒント!」のまとめ。こだわりなく、年齢や体調と付き合いながら過ごす...という感じ?2017/08/20
のいじぃ
10
読了。出先にて購入。恥ずかしながらメディアにも疎いのでお名前しか存じ上げなかった。随筆集ということで、最初から湿式工法と乾式工法を使って時代の移り変わりを説明されている、その表現の分かりやすさに唸る。それ以降もユーモアを交えたドライブや、ちょっと人の悪さを感じさせる犬の話など、程よい距離感と視点が読みやすく、世間の健康法、老後社会、昭和を語ればいろいろ言われるご時世に一息つける良書だと思う。ただ、他書などで対談されている方々の名前に不安を覚え、仏門にも明るくはないので、どうしても腰が引けてしまうのも確か。2019/03/05
とく たま
10
医学の常識など三日もあれば変わってしまう(/・ω・)/早寝早起きがよい、寝る前の食事がダメ、食後の歯磨きはだめなど、真正直に捉えるより、自分に合ったものがよい。千日回峰行などの行者など食事などの摂取よりエネルギー消費のほうがはるかに多い。そうだよな窮屈な思いするより自分が爽やかであることがよいと思う。五木寛之は半世紀も頭を洗っていないという。たしか他の作家にも頭を洗わない人がいたけど忘れた('◇')ゞ関係ないが福山雅治も洗わない。個人個人には個体差があるのだよ!自由にしてもしなくてもよい!ってか・・?2017/03/20
y_u
8
五木さんの話は実体験や実感をベースにしつつ、一般報道で言われていることや具体的な数値を示し、納得感のある内容に仕上げている。今回は前半は人生論、後半は老人論を語っていた。今なお多くの出版物を出しており、話が重なる部分もあるが、毎回角度を変え、新たな考え方を提供してくれる。口は災いの元という諺がある。しかし、何も話しをしなければ、面白みがないのも事実で、その人の個性にあった形を探すのがベストだ。こういう記述があったがまさにその通りだ。穏やかな語り口調で書かれた五木さんの文章はいつもどこか暖かくて、安心する。2017/01/28