内容説明
『羅生門』から『鍵』までフランスで京マチ子はどう見られたのか―作品の評価、彼女の演技、演じた女性像はどのように受け止められたのか、日仏の新聞・雑誌の言説を比較検討し、作品の受容に関する政治的、経済的、社会的側面を考察する。
目次
二〇一九年、フランスで京マチ子の訃報はどう伝えられたのか
フランスの京マチ子/日本の京マチ子
『羅生門』―レイプされた女
『地獄門』―「大映カラー」のマジック
『美女と盗賊』―「肉体派ヴァンプ女優」による『羅生門』の亜流作品
『千姫』―『地獄門』の夢ふたたび、永田雅一の野望
『赤線地帯』―戦後の女
『雨月物語』―「肉体派ヴァンプ女優」が演じる幽玄の女
『楊貴妃』―日本映画の王妃
『鍵』―「現代映画」の女
小津安二郎、成瀬巳喜男作品の京マチ子
「グランプリ女優」京マチ子
観客動員数から見る一九五〇年代フランスにおける日本映画の受容
著者等紹介
中山信子[ナカヤマノブコ]
パリ第三大学文学部修士課程修了、早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。早稲田大学演劇博物館招聘研究員。専門:映画史、ジェンダー映画論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。