出版社内容情報
森口 朗[モリグチ アキラ]
著・文・その他
内容説明
日教組とは何か?生徒の学力低下に荷担したと糾弾され、先生の指導力低下を放置したと非難され、挙げ句には日本をダメにした元凶とまで名指しされてきた。そして今、民主党政権の誕生によって再び注目されている。が、実態は意外と知られていない。GHQ指令下、文部省によって作られ、かつては校長以下九割以上の先生が加入していた組織の歴史をたどりながら、その思想、所業、暗部、すべてを丸裸にする。
目次
序章 ある平凡な日教組教員の日常
第1章 「日教組」の誕生(すべては「新教育指針」から;「押し付け=悪」の原点 ほか)
第2章 「教団」としての日教組(なぜ教師が「聖職者」なのか;戦後民主主義の布教者 ほか)
第3章 「ムラ」としての日教組(校長も教頭も加入していた;勤務評定を拒否した校長たち ほか)
第4章 「戦犯」としての日教組(「日教組が日本の教育をダメにした」という神話;とにかく批判されつづけた ほか)
第5章 日教組とのつき合い方(なぜ民主党は日教組の言いなりなのか;正常化を装う日教組 ほか)
著者等紹介
森口朗[モリグチアキラ]
1960(昭和35)年大阪府生まれ。教育評論家。東京都職員。中央大学法学部卒業。佛教大学修士課程(通信)教育学研究科修了。95~05年まで、都内公立学校に出向経験がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
39
日教組の歴史を解説。戦後の教育をダメにしたのは日教組、なんてよく聞くけど、実はよく知らないので読んでみた。著者の立場が保守なわりには、まあまあ冷静な書き方。書かれたのが2010年民主党政権時なので、いま現在とはちょっと違う。一部の極端な主張はどうかと思うけど、道徳とか銃剣道とかイヤな方向に進む今、日教組はほとんど力を発揮できてないのかなあ。もうそんな力ないのかー。他の本も読んでみようっと。2017/04/20
おいしゃん
31
全く正体のわからないこの組織の背景がよくわかった。なんだ、うちの会社の労働組合そっくりじゃないか。2018/07/27
Willie the Wildcat
28
権利と義務。戦前・戦後の政官にも翻弄。”聖職”とまでは言わなくても、次世代育成という観点での責任と期待は、いつの時代も重い。故に、社会と親との協業も常に課題。一方、労働者の権利の定義と適用。組合加入率28%の意味。主流派vs.反主流など、抗争も権利。課せられた義務と”期待”も踏まえた継続的改善。常に子供にとってベスト(あるいはベター)!が念頭の言動であることを信じたい。蛇足だが、戦後の文部省の日本人観はどうだろう・・・。戦後故に、日本人の”良さ”にも光を当てて欲しかった気もする。2014/03/15
シルク
11
わたくしの親戚、教師揃い。父方の祖父母は山奥の学校勤め。昨年夏、じいさんの教え子だったという方のタクシーに乗ったが、祖父が「口より先に手が出る」暴力教師だったことを知った😰 ドライバーさんは「戦前のことじゃけ、当時は教師はどいつもそうじゃし。それが当たり前じゃけまかり通ってたき」と言っていたが…。あ、で、話を戻すとわたくしの母親も母方の祖母も叔母達も全員教師。そして母親に日教組について聞くと「教師は全員入るもんだから😡!」。絶対入らなくっちゃダメというものではないらしいとこの本では言っていたが…はて。2023/10/08
calaf
11
教育問題に関してはあまり関心がなくほとんど知らないことばかりでしたが、古い組織にはいろいろな問題がありますねぇ...でも確かに、日教組だけが悪者というのは間違いということも分かりました。2010年末の発行の本という事で、民主党政権時代になった憂いを書いていますが、再び自民党政権に戻った現在そしてこれから、日教組はどうなっていくのでしょう???2013/02/08