内容説明
知的な生活を心がければ、素晴らしい人生を取り戻せる。「知的余生」とは、年齢を重ねても頭脳を明晰化し、独自の発想にあふれた後半生のことである。健全な肉体を保ち、知恵や人徳を生む生活方式、終の住居の選択法、時間と財産の上手な使い方、先人の教えが身に付く読書法、恋愛や人間関係の実践的教訓など。あの名著『知的生活の方法』から三十四年後の今こそ、豊富な教養と体験から碩学が紡ぎ出す、人生の新しい極意。
目次
第1章 年齢を重ねて学ぶことについて
第2章 健康と知恵について
第3章 余生を過ごす場所について
第4章 時間と財産について
第5章 読書法と英語力について
第6章 恋愛と人間関係について
第7章 余生を極める
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
1930(昭和5)年山形県生まれ。上智大文学部卒、同大学院西洋文化研究科修士課程修了。独ミュンスター大、英オックスフォード大に留学。上智大名誉教授。ミュンスター大Dr.Phil.、Dr.Phil.h.c.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
58
確かに本を読まないと老化が激しくなりそうだなぁ。まだ新入社員レベルだけど定年後も著者のように本をずっと読んでボケないように頑張りたい。2012/06/11
団塊シニア
55
読書こそが脳細胞を知的に磨き精神を生き生きとよみがえらせてくれる最も単純にして手っ取り早い方法、という筆者の見解には共感できます、先日のBSプライムニュースでの曽野綾子氏との対談を見ても84歳とは思えない前向きな考えには元気をもらいました。2014/08/14
イロハニ
31
壮ニシテ学べバ老イテ衰ヘズ…現役中多々学んだ人はこの言葉に自負を覚えるだろうがこれがアブナイ笑…隠退したらその学習効果が広い世間では無効となる実例が多すぎる…そして途方に暮れる笑…これを防ぐには己に内在する本当に楽しめる何かを見いだし育てる事。それも可能なら在職中の壮年期から準備するのが良い。著者は江戸期の句『浜までは海女も蓑着る時雨かな』を挙げ自身の蓑は読書であり浜は死期の比喩とする。1976年の《知的生活の方法》以来、氏にとって其の根幹は本を読み続ける事だと最晩年まで吐露された80歳時の著86歳没。⇨2023/10/14
SOHSA
28
隠退した渡部先生の穏やかなエッセイであった。知的余生の〜というタイトルではあるが、やはり往年の鋭くえぐるような知的刺激は見受けられない。しかし、それこそが歳を重ねるということであろうし、歳を重ねる意味なのだろうと思う。ともあれ穏やかに美しく静かに歳を重ねていきたいものだ。2013/02/27
ほじゅどー
17
★★★★★壮年期に仕事漬けで何も学ばず定年を迎えると、何もやることがない余生となる。恐ろしい。。。内発的興味を知り<好み<楽しむことが大切。仏教やキリスト教など宗教的なことに興味を持つ。余生を楽しむには健康が大事。健康法は呼吸法と栄養学。田舎暮らしは老人には退屈すぎる。アレクシス・カレル「人間」、パスカル「パンセ」など古典を読もう。若者にも参考になる内容。2012/06/30