内容説明
高２の女の子・蛍は修学旅行の途中、交通事故に遭い、命を落としてしまう。そして、案内人・クロが現れ、この世に残した未練を３つ解消しなければ、成仏できないと蛍に告げる。蛍は、未練のひとつが５年間片想いしている蓮に告白することだと気づいていた。だが、蓮を前にしてどうしても想いを伝えられない…。蛍の決心の先にあった秘密とは？予想外のラストに、温かい涙が流れる―。
著者等紹介
いぬじゅん［イヌジュン］
２０１４年３月、「いつか、眠りにつく日」で第８回日本ケータイ小説大賞を受賞し、書籍化。また「北上症候群」がＯｔｏＢｏｎソングノベルズ大賞～音楽を感じる小説～ＤＲＥＡＭＳ ＣＯＭＥ ＴＲＵＥ編にて入選、電子書籍化された（エムオン・エンタテインメント刊）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ～ 1件／全1件
- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
129
★★★☆☆19034 初読み作家さん。この方は福祉サービスの管理者をされてるようで、沢山の人の最期を見送ってきたとのこと。さて、本作品は対象読者層がティーン設定だとは思いますが楽しく読ませて頂きました。女子学生が事故に遭遇し、命を落としてしまったんですが、未練を自らの力で解消しなければあの世に行くことが出来ずに地縛霊になってしまう！期限は四十九日！さ〜て。といった話。エピローグでは奇想天外な展開にビックリ仰天で、帯にある『予想外のラストに温かい涙が流れる』などという余裕はありませんでしたよ〜。2019/04/15
ゆきち
88
【親友の娘ちゃんから借りた一冊】泣かされた。なんとなく分かってはいたのにうるっときました。修学旅行中に事故に、目が覚めたら真っ黒なスーツを着たモデル風の男性が目の前にいて、この世の未練を３つ解消して旅立たなくてはならないと…。高校2年生の女の子…片想いの相手もいたし、大切な親友もいる。最期に会えたとしても別れが辛いよね。未練を解消するなんてできないよね。でも、読んでいると生きていることの素晴らしさ、生きているうちにやり遂げることの大切さを伝えようとしてくる優しい文章…たくさんの若い子に読んでもらいたいな。2020/04/03
bookkeeper
79
★★★★☆ 初読。修学旅行のバスが高速で転覆、蛍が眼を覚ますと黒づくめの男が立っていた。彼女は事故で死亡しており、期日内に3つの未練を解消しないと成仏できないという…。 いつか別の機会があるからと後回しにしていた心残りが、誰にもあるでしょう。人生まだこれからの高校生が沢山泣いて、学びながら最後の始末を付けようとするお話し。うん、素直に感動したー。予期せぬ捻りもあって最後まで楽しめました。近くにいる人程、大事なことを伝えられずにいるかもなぁ。 「毎日をなんとなく生きていると、気づかないことってあるのね」2021/03/12
dr2006
74
表紙買い（笑）生死のはざまを彷徨いこの世の未練を解消するというヘヴィーなストーリーを切なく描くファンタジーホラー。主人公の蛍はある日覚めると、いつもの家の風景なのにどこか違うことに気が付く。案内人と名乗る「クロ」は、蛍が命を落としたことを伝え、人は４９日になる前にこの世の未練を３つ解消しなければ成仏出来ないと諭す。クロの案内で、幽霊の姿となって未練が残る人と会い、解消していく日々が始まる。本当の眠りにつく日までが期限という、消化試合的な話かと思いきや、クライマクッスでのサプライズと伏線回収が中々良かった⤴2018/11/23
インド
74
死を迎えた少女が幽霊となり、3つの未練を解消していく物語。少女はツンデレ気味な案内人クロとともに未練解消の行動に出るが、最後の未練を解消できず思い悩む。少女の恋心がとても淡いー。その恋心を伝えられないまま、永遠にその機会を失うことは、とても悲しいなー。辛いこともあるけど、楽しいことは生きているからこそ味わえる特権。生きているって、すごい(ノ´∀｀*)。人生に絶望して立ち直れないときに、もう一度読みたい。ちなみに、タイトルの意味は最後まで読むといい感じに理解できるぞ✨2017/08/13
