出版社内容情報
危機の時代を率いた外政家によるオーラルヒストリー。「外交の失敗は一国を滅ぼす」。1980年の初当選以来、その信条と共に政治活動を続けてきた希代の外政家・高村正彦。その軌跡は、国民世論と国際貢献の狭間で苦闘してきた冷戦後日本の姿と重なる。自衛隊の海外派遣、強大化する中国との関係、アジアの民主化、集団的自衛権の一部容認まで、日本外交の舞台裏を語る。
内容説明
危機の時代の外交を率いた外政家によるオーラルヒストリー。「外交の失敗は一国を滅ぼす」。1980年の初当選以来、その信条と共に政治活動を続けてきた希代の外政家・高村正彦。その軌跡は、国民世論と国際貢献の狭間で苦闘してきた冷戦後日本の姿と重なる。自衛隊の海外派遣、強大化する中国との関係、アジアの民主化、集団的自衛権の一部容認まで、日本外交の舞台裏を語る。
目次
第1章 外交の失敗は一国を滅ぼす
第2章 国際貢献と世論の狭間で
第3章 外務政務次官として世界を奔走
第4章 小渕内閣の外務大臣
第5章 森内閣から小泉内閣へ
第6章 日中関係が良好だった季節
第7章 民主党政権から安倍政権へ
第8章 平和安全法制
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yokmin
11
若干 自慢話が多いような・・2025/02/10
yurari
4
お堅いタイトルだがとても面白かった。オーラルヒストリー形式は話者の体温が感じられ、伝わってくる情報が生き生きとしている。/外交の失敗は一国を滅ぼす/2024/11/10
省事
4
高村正彦元自民党副総裁の外交・安全保障に関する回想を証言した記録。既刊の『私の履歴書』や大下英治による評伝と重なるところもあるが、上記の分野、に関する高村の透徹したある種の世界観が感じられ興味深い(終盤の大江健三郎に対する論評などもおもしろい)。ぞんざいにも思える口調もよく人となりを伝える。なお聞き手側の一人の兼原元内閣官房副長官補の「解説」のようなパートが時折挟まるが、ここは冗長で内容もあまりないので読み飛ばした方がよい。2024/08/03
看守のバウライオン
3
2回目の再読。 第二次安倍政権がなぜ長期政権になれたのか。政治記者の橋本五郎氏は短命政権では総理を支える人がいなくなるからと著書で指摘していたがその通りだとこの本を読んで思った。 オレがオレがとなってもおかしくないのに麻生太郎や高村正彦と言った派閥の会長たちが安倍晋三を心の底から支えるほどの信頼があったから長期政権ができたのだろう。 外務大臣よりも副総裁として第二次安倍政権を支えた高村正彦の謙虚さもすごいと思う。 内政の失敗は一内閣が吹っ飛べはいいが、外交の失敗は国家の存続を危機にする。 共感しかない。2025/05/11
高木正雄
3
郵政民営化への冷めた見方や政治家評は面白い。胡錦濤政権は日中蜜月とは言えないだろうが、良好な関係の内幕を知ることができた。日中の政治家同士の繋がりというのもこの人の世代ぐらいまでか2024/09/11
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- 和書
- 正義の申し子 角川文庫