新潮選書<br> 利他学

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新潮選書
利他学

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106036804
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0345

出版社内容情報

人はなぜ他人を助けるのか? 「利他」は進化にどう係わってきたのか? 生物学、心理学、経済学、哲学などの知見を綜合して、不可思議なヒトの特性を解明!

内容説明

自分の遺伝子を後世に残すことが生物の最大の目的ならば、なぜ人は見ず知らずの他人のために命を落とすことがあるのか?自分の損失になるのに、なぜ震災の被災者に物質や義援金を送るのか?生物学、心理学、経済学、哲学などの知見を総合して、こうした不可思議なヒトの特性を解明する。

目次

第1章 なぜ人間はかくも利他的なのか
第2章 何が利他行動を起こさせるのか
第3章 なぜ利他行動が維持されるのか
第4章 「やり手」と「受け手」のダイナミクス
第5章 利他性はどこから来たのか
第6章 利他性はどこへ行くのか

著者等紹介

小田亮[オダリョウ]
1967年徳島県生まれ。東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻博士課程修了。京都大学霊長類研究所教務職員、名古屋工業大学講師などを経て、名古屋工業大学大学院工学研究科准教授。専門は自然人類学、比較行動学。霊長類を対象に心と行動の進化について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デビっちん

19
なぜ自分にとって損な行動をするのか?様々な学問から見た知見を総合して、人の不思議とも言える利他的な行動のメカニズムを解明している内容でした。「情けは人の為ならず」という諺が示す間接互恵性が利他性の本質なのだと思いました。なんとなく結論はわかっていましたが、その証明の仕方が詳しかったです。目の前の人が利他的な人かどうか、その人の言葉や表情、身振りなどの見た目から読み取る能力があること、けちな人は記憶に残りやすく、気前の良い人は覚えてもらいにくいという内容が数々の実験から統計的優位に立証されていました。2017/02/04

ぴーたん

9
なぜ、人は赤の他人に手を差し伸べようとするのか?実験などで色々わかってきたことを紹介しています。イラストでも目がある方が人は利他的になる、欧米と日本では笑顔の捉え方が違う。絵文字を見ても、日本の顔文字は目が笑っている(^_^;)、でも、欧米の顔文字は:)口元が笑っている。でも、自然な笑顔なのか、不自然な笑顔なのかは瞬間ですぐ分かるらしいです。不自然な笑顔は右側が引きつる。そ、そうなんだ…。あと、利己的か利他的な人かどうかは写真を見るだけである程度分かるんだそうです。気をつけます。2015/05/05

かめぴ

9
面白い!会社で利他利他言う割に、全く利他行動が見られないので読んでみた。あまりにも個人主義で、感謝の気持ちがないと当たり前かも。回り回らないもの。笑。アメよりムチ。心からの微笑みは短く、気前いいと残らないのね。。2015/03/13

SGM

8
☆☆☆1/3ほど読んだがなんとなく読みにくく(言葉が難解であるのとイメージしにくいためかな)、つまんなかったのでやめた。学者さんが書いた本だなぁって感じ。研究の手法を詳細に書くのはよいと思うが、もうすこし読みやすい工夫ができなかったのかなと。先に結論を述べておくとか、イラストや表などを用いる、もっと平易な言葉を使用する、例えをもっと使うとか。。。2019/02/12

shiorist

6
人文知を身も蓋もなく生物学的に読み解いていく本。ソッチ系の基礎知識が盛り込まれててお勉強になる。トレンド的にこうゆうアプローチの方が説得力を帯びがちな昨今、便利な説明用ツールであると言えよう。2011/12/08

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