内容説明
笑顔が見たかっただけなんだ―。ただ、一緒にいたかったの―。きっかけは些細なことだった。自分だけは堕ちるはずがないと思っていた。しかし、いつしか夢想は妄想へと変貌し、熱烈な愛情は純粋な狂気に姿を変えた。欲望という脳内麻薬が炸裂するとき、人は想像を超えた行動に出る！鬼才が描く、心の壊れてゆく九つの風景。
著者等紹介
小川勝己［オガワカツミ］
１９６５年、長崎県生まれ。２０００年、『葬列』で横溝正史賞を受賞し、デビュー。翌年５月に刊行された『彼岸の奴隷』と合わせ、クライムノベルの新しい旗手として注目を浴びる。同年刊行された『眩暈を愛して夢を見よ』では、前２作とはまったく違った世界に挑戦。技巧を凝らした趣向が高く評価される
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
69
狂気、猟奇、変態、オンパレードの短篇集。流石、小川勝己さん！全て狂ったお話ばかり。特に『乳房男』は良かったな！『視線の快楽』のラストも小川さんらしい！『かっくん』にいたっては私理解不能でした。『彼岸の奴隷』が好きという小川さんファンには、是非読んで欲しいです。『彼岸の奴隷』が未読な方は、まずそちらからをお薦めします！2017/08/20
カメレON
27
久方ぶりの小川勝己作品。『葬列』『彼岸の奴隷』が大好きな作品なだけに楽しみに手に取る。読了後の感想は相変わらず狂ってるなと(笑)登場人物ではなく作家が狂ってるとしか思えない。ホラー要素あり、コメディ要素あり、文学的要素あり…まさにエログロ満載の心が崩壊した奴らの短編集。読み手を選ぶだろうが私はたまにこういう作品を挟みたくなる。こんなのばっかだったら嫌だけど。2016/09/20
よしぱん
15
★4 トップオブゲス！クズ！カス！の見本市9編。力む肛門から始まる小説は初めて読んだw 読後感をいっさい気にしていない作風は愛すべき潔さ。父が全部悪いの！→シャブ中女に惚れて→46歳主婦と12歳男子の逢瀬→目覚めたら肛門→妻と間男を盗撮→つきまとってくる中年女性→絵の中の女→腰振り人形→巨乳女の犬になり2019/10/25
koguma
14
もうなんか、色んな意味ですごい、圧巻。「かっくん」で大笑いしてしまった。思えばあの時点で、私の心も壊れてしまったんだろうか・・・？2015/06/15
bam
11
Crazy!!!しかも読み進めるほどにCrazy!!!「視線の快楽」「好き好き大好き」すごくいいね。認めたくないけれど、わたしはやっぱり狂人が好き。好き好き大好き。「乳房男」What a fuck!!!気持ち悪いけどラストはドラマチック。狂人好きにはオススメです。狂人が苦手なのに間違ってこの本を手に取ってしまった場合はすぐにサラダオイルをかけてジッポで燃やしてください。無駄です。かっくんかっくんかっくん…2017/10/20
