新潮クレスト・ブックス<br> ピアノを尋ねて

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新潮クレスト・ブックス
ピアノを尋ねて

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  • サイズ 46判/ページ数 176p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901967
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0397

出版社内容情報

音楽への夢と情熱、別れと喪失――台湾の文学賞を総なめにした話題作! 天賦の才能を持ちながらピアニストの夢破れた調律師のわたしと、再婚した若い音楽家の妻に先立たれた初老の実業家。中古ピアノ販売の起業を目指してニューヨークを訪れたふたりが求めていたものとは――。作中にシューベルト、リヒテル、グールド、ラフマニノフといった巨匠の孤独が語られ、「聴覚小説」とも評された台湾のベストセラー。

内容説明

天賦の才能をもちながらピアニストの夢破れた調律師の「わたし」は、若い妻を喪った初老の男性、林サンと出逢う。亡妻の残したピアノをめぐって二人の運命は絡み合い、やがて中古ピアノの販売事業を手掛けるため、運命の地ニューヨークへたどり着く…。シューベルト、ラフマニノフ、リヒテルやグールドといったクラシック音楽の巨匠たちが抱えた孤独が綴られた本作は「聴覚小説」と評され、台湾文学金典奨をはじめ主要な文学賞を総なめにしたベストセラー。

著者等紹介

クオチャンシェン[クオチャンシェン]
郭強生。1964年生まれ、劇作家、エッセイスト、小説家。国立台湾大学外国語文学学科卒業、ニューヨーク大学で演劇学の博士号を取得、2018年から国立台北教育大学言語創作学科教授。1987年に短編小説集『作伴(仲間)』でデビュー。1989年に渡米し、アメリカ在住の台湾人劇作家として活躍する。2000年台湾へ帰国、劇団「有戯制作館」を設立。2012年発表の初の長編小説『惑郷之人(惑郷の人)』で第37回金鼎賞を受賞した。2020年に発表された本書は、台湾文学金典奨、Open Book2020度好書賞、2020金石堂年度十大影響力好書賞、2021台北国際書展大賞、第8回聯合文学大賞など、主要文学賞を総なめにした

倉本知明[クラモトトモアキ]
1982年、香川県生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科修了、学術博士。文藻外語大学准教授。2010年から台湾・高雄在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

62
装丁 鍵盤を叩く男はかってのわたし?珍しい台湾文学。ポリフォニー様に多々の音が通奏低音を奏でていく。ペダルや鍵盤への圧により自由自在に変化をみせる音が自分の内から醸されたそれに!テクストはそれをピアニッシモで呈し失敗者の心情と被せていく。林サンとの出会いは彼の亡き妻への慕情+老いへの寂寥と絡まり…ラフマニノフ、シューベルト、リヒテル、グールドのある面を重ねることで更に複層的に。筆者は恵まれた環境に育ち、米国移住後 成功者に。彩られた過去体験のパーツを活かしているのかも。名だたる賞総ナメと称されているが2024/11/22

aika

44
ともすると言語化など不可能で、掌からすぐさま零れおちる音色という奇跡をこれほどまでに繊細に表現できるのかと、感嘆の声が漏れました。早逝したピアニストのエミリーが残したピアノが、老年に差し掛かる実業家の林さんと、稀有なピアノの才能を持ちながら調律師の道を選ばざるをえなかった「わたし」とを結びつけ、互いの孤独の深遠さを埋め合い、深め合う。「わたし」が慕っていたかつての恩師やピアニストとの回想、そしてリヒテルやグールドといった今もなお愛されている音楽家たちの悲劇ともいえる終生の性とが低重奏のように響きます。2024/09/23

ヘラジカ

40
僅かな歪みによって旋律が変わってしまう楽器、些細な言動や行動の一つで人生が変わってしまう人間。繊細極まりない二つの存在だが、ただ似ているというよりも、人間が自らを奏でる代わりに”似姿”を生み出したと考えればそれも当然なのだ。読んでいる間から答えも出口もないことが予感される物語は、「人間なんてそんなもの」という諦観のような心寂しい靄に包まれていて、またそれはとても切なく美しい。不安定で脆く、煮え切らない、割り切れない。でもそんな人間臭さも愛すべきもの。そう思わせてくれる珠玉の台湾文学であった。2024/09/01

星落秋風五丈原

35
同志(同性愛)文学のジャンルだそうですがそれほど濃密には感じませんでした。音楽と関わる男女の話が静かに進んでいきます。2024/10/10

28
ピアニストの夢に破れた調律師と、音楽家の妻を亡くした男。彼らはピアノを通して出会い、ビジネスパートナーになっていく。彼らの周りはピアノや音楽で溢れているのだけれど、こちらに伝わってくるのはピアノの軽やかな音色ではなくて、静謐で繊細なメロディだ。台湾小説というのは多分読んだことがないけれど、この作品は本当に美しかった。台湾の文学賞を総なめにしたのも当然だと感じる。しんしんと降り積もる雪で覆われた白い世界のイメージが、頭の中に残っている。この作品は多分、一生のお気に入りになるだろう。★★★★★2024/09/11

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