新潮クレスト・ブックス<br> スイマーズ

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新潮クレスト・ブックス
スイマーズ

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  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901950
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

わたしたちはどんな痛みからも解き放たれる。泳いでいる、そのときだけは。過食、リストラ、憂鬱症――地下の市民プールを愛し、通いつめる人達は、日常では様々なことに悩み苦しんでいる。そのうちのひとり、アリスは認知症になり、娘が会いに来ても誰なのかわからなくなって、ついに施設に入ることになる。瞬時にきえてしまうような、かけがえのない人生のきらめきを捉えた米カーネギー賞受賞作。

内容説明

必死で泳いでいると、束の間日常生活の悩みを忘れることができる。そのために、ほとんど依存といってよいほどに公営プールに通い詰める人々がいる。ある日、プールの底に原因不明のひびが入ったことから、スイマーたちは戸惑い、しだいにその生活と精神に不調があらわれはじめる。そのうちのひとり、力強く泳いでいたアリスの認知症は自分の名前を思い出せないほどに進行する…。ひとりの人間の過ごした時間の断片を、現代を生きる我々の喜びと苦しみに共鳴させる傑作中篇小説。カーネギー賞受賞作。

著者等紹介

オオツカ,ジュリー[オオツカ,ジュリー] [Otsuka,Julie]
1962年、戦後アメリカに移住した航空宇宙エンジニアである父と、日系二世の母とのあいだにカリフォルニア州に生まれる。イェール大学で絵画を学び、コロンビア大学大学院で美術学修士号取得。2002年、小説『あのころ、天皇は神だった』を発表、高評を博す。2011年刊行の『屋根裏の仏さま』は、PEN/フォークナー賞、フランスのフェミナ賞外国小説賞ほかを受賞、全米図書賞最終候補作となった。本作で米カーネギー文学賞受賞

小竹由美子[コタケユミコ]
1954年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

97
「地下のプール」プールで泳いでいる時は空を飛んでいるように感じる。地上の些事から逃れて、頭を空っぽに出来る。レーン毎にスイマーズのランクがある。ここにだけあるルールがあるのだ。著者は日系アメリカ人。プールで泳ぐひとりアリスは認知症を患っており、「ひび」ではプールの底にあるひびが不吉な前兆を表す。「Diem Perdidi」「ベラヴィスタ」「ユーロニューロ」アリスの病状は進行し、死に至る。日系二世の母親のことと関連してるのであろう日本での思い出も言及される。失われる記憶と残される記憶、娘の視点で描かれる。2024/09/14

がらくたどん

62
認知症となった日系二世の母を見つめた娘と母の物語。地下の庶民的な会員制プールで泳ぐ選手でも初心者でもない泳ぐ事が生活の一部になっている人々の一人として母を描いた「地下のプール」そのプールの底に突如発生したヒビがもたらすプールのない日々への不安と実際の施設閉鎖で普通の社会生活に投げ出される人々を描いた「ひび」認知症の進行過程での母の「覚えている事」と「いない事」を執拗に書き出した「DiemPredidi失われた日々」。母の入所施設による「これがあなたです」を突きつけられるガイダンスを記述した「ベラヴィスタ」2025/02/27

ヘラジカ

58
前半と後半ではまるで違う作品のようだ。二冊の小説が融合したようでもあり、ゆるやかに繋がる連作短篇が四作収録されているようでもある。一章と二章の”アングラ”感のあるコミュニティからどこへ連れていかれるのか、流れつく先が分からない展開に軽く翻弄されるのもこの作品の魅力の一つだろう。思いも寄らないユーモアとペーソスの妙味に舌鼓を打つとても良い作品だった。後半も好きだが、前半の「危険ではないけれど怪しげな雰囲気」は大好物だ。本当に短篇のように読める秀逸な作品だと思う。2024/06/28

天の川

52
序盤は地下の公営プールのスイマーたちの独白。閉じられた空間はサンクチュアリのようだ。しかし、プールの底にひびが入ったことで閉鎖される。中盤から、スイマーの一人、認知症のアリスに焦点が。●「彼女は」で繰り返される記憶。朧げな最近の記憶に対し、戦時中の日系人強制収容などの過去の記憶は鮮明に。●入所した高齢者施設のセールストークと本音の交錯。表面的な明るさとビジネスライクな切り捨てが読んでいて辛い。●「あなたは」で繰り返される娘の母アリスが亡くなるまでの関わり。積極的に母に関わろうとしなかったことへの悔恨が。→2024/09/28

こばまり

46
不思議な味わいのある前半に比べ、後半のリアルでストイックなこと。年代的に主人公とその娘の置かれた環境が身につまされて冷静に読めなかった。全体的に会話の少ない物語で、それぞれが思い合いながらも個として粛々と生きて死んでいく感が強い。まさに泳ぐ人のように。2025/02/26

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