Crest books<br> コールドマウンテン

Crest books
コールドマウンテン

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  • サイズ B6判/ページ数 557p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105900175
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

南北戦争末期、負傷した南軍の兵士インマンは、故郷ノースカロライナに残してきた恋人エイダの許へ戻ろうと脱走した。危機と困難に満ちた旅の末、エイダとの再会を果たした主人公だったが…。アメリカの大自然を背景に、美しく詩的な言葉で描かれた、悲恋の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

190
南北戦争時代の 南部を舞台にした物語である。 兵士インマンと恋人エイダの旅が 交互に語られる。 インマンの旅とともに 描かれる自然が いかにも アメリカらしく 雄壮である。 インマンが出合う人々の人生を 描きながら、エイダのもとへと 旅する … 非情な終わりと 戦争の哀しみが しんみりと 心に残る作品だった。2018/08/29

syota

32
舞台は南北戦争末期の米国ノースカロライナとバージニア。父に死なれ山間の農場に一人残された街育ちのエイダと、彼女に惚れて、故郷へ帰ろうと脱走する南軍負傷兵インマンの物語だ。アパラチア山脈の美しい自然の中で、慣れない農作業に取り組み次第に成長するエイダ。逃亡を続けながら、戦時中という特殊な状況下での人間のむき出しの本性や、虐げられた人々の姿に触れ、戦争への疑問を抱いていくインマン。男と女の話でありながら、北米大陸の雄大な自然や開拓農民の暮らし、人の心の醜さと美しさといった様々なことを感じさせてくれる秀作だ。2024/11/25

ヘラジカ

25
オデュッセイアをモチーフにした戦争文学にしてロードノヴェル。自然と人間をバランスよく精細に描きつつも、ストーリーテリングも忘れていない非常に端正な作品。あらゆるものに惹かれたが、何よりも素晴らしいのは五感を細密に表現する文章である。フィドルの音、空腹に呑まれる味覚、芯を溶かす温もり。とりわけ恋人に触れる感覚は、読んでいて自らの記憶に干渉し幸福な気分をすら喚起させた。素晴らしい文章に出会えたことを折に触れて思い出すに違いない。生命力に満ちた骨太で美しい傑作である。2016/06/24

白のヒメ

18
コールドマウンテンの山脈の描写のシーンでは、まるで3Dの映像の中に入り込んでしまったかのような錯覚を覚えた。なかなか無い。最近では川端の「雪国」の最後のシーン以来だ。物語は南北戦争末期の南部アメリカ。戦争で傷ついた男が恋人の元へと長い旅をするというものだけれど、スケールの大きさにはびっくり。神話との絡みもあり、その壮大さはオデッセイと言えるだろう。デビュー作で全米図書賞受賞。凄い才能。久々に出会った「格」の違う小説だった。話題になった映画は見てないけど、これだったら見てみたい。2013/11/09

シェリー

9
数年前に映画を観ていて、「英ガーディアン必読1000」に含まれている事を知り原作を借りて読みました。戦争の悲惨さを語るインマンの章と生きる事の壮絶さを語るエイダの章が交互に訪れ、私自身がそれぞれを心の中で応援しつつ、再び出会う事を心待ちにする。映画のラストは覚えていないが、原作のラストは切ない中にも生きる未来に希望の光が見えた。2017/10/14

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