内容説明
幼い兄妹は、雪に閉ざされた小さな村を出て、零下30℃、150kmの道のりを二週間かけて歩き通す過酷で幸福な旅に出た―。ワールド・プレス・フォト賞受賞作品。
目次
氷の上を旅する
世界の果て
再会
大冒険
モトゥプの旅立ち
杖の音を聞け
幸福な十日間
河へ
狼
別れのとき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっし~
5
読書会「Smalltalk」(vol.7)読み友さん推薦本。インド北西部の高地・ザンスカール。天然の要害に阻まれた陸の孤島は、厳冬の間だけ河が凍ることで町へ通じる「道」ができる。幼い兄妹、モトゥプとディスキットは零下30度の中、150キロの道のりを命懸けで渡り、自給自足の村を出て学校に通うため「町」へと向かうー強烈な極致の光景とそこに住む人々のすがたを捉えた写真文集。ご紹介してくださった読み友さんに感謝。2019/11/25
ジュースの素
3
インド最北部のラダックの南。 ザンスカール地方は険しい山に囲まれた過酷な土地。 村人は一歩も村から出ずに暮らすのが常だ。 そこを旅したフランス人の夫婦はその村の夫婦と親密になり、やがて幼い子供たちをレーと言う町の学校に通わせようとするが、レーに行くには真冬の凍った川を命がけで渡るしかない。 100キロにも及ぶ凍れる河を幾度も渡る暮らしと、それを祈りながら待つ家族。 読む自分も命が削られる。私もレーに行ったが今でも電機や食料に乏しい地域だ。 20年前の時代、更に厳しかったのだろうなぁ。2015/04/03
かれん
1
図書館常連さんオススメの本。必死に生きることの素晴らしさ、学べることの幸せをこのGWに感じる。(^^;)2014/05/06
azuno
1
まるでファンタジーの絵本の様なノンフィクション。なにが偉いと言って幼い子供達を学校に入れる決断をしたお父さんは偉い。2012/06/23
Pumpui
0
先日ザンスカールに行って知って、帰国してから早速取り寄せて読んだ。ザンスカールが今もあまり変わっていないような気がした。行く前に読んだら、こんなところ本当にあるのか、大げさな表現じゃないのか?と思っただろうが、行ってから読むとこれは真実だと知ることができた。あの風景は忘れらない。懐かしい限りだ。あの兄妹はどうしているのだろう。2017/08/02