名残りの薔薇―アリス・アダムズ短篇集

  • ポイントキャンペーン

名残りの薔薇―アリス・アダムズ短篇集

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784105240011
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

ここにいるのは私、そしてあなた―。あらゆる年代の女性の心のつぶやきを繊細に描きとる名短篇。O・ヘンリー賞受賞作ベスト・セレクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

101
アメリカでは短編の名手として名高いアリス・アダムズの短編集。優秀な短編に与えられるO・ヘンリー賞を20回も受賞、そして特別賞も受賞しているとのこと。本作では11編収録。短い物語ながら、人の繊細な心理、心の襞を巧みに描いており、男女の恋愛と結婚、女同士の友情、見知らぬ行きずりの人とのちょっとした触れ合いなど、切なさや遣りきれない思い、心が暖まる懐かしさ、読んでいると様々な感情を喚起される。印象深いのは表題作の「名残りの薔薇」。自分が子供だった頃をふと思い出されます。「嫉妬深い夫」の倒錯した愛の形も強烈でした2018/02/09

藤月はな(灯れ松明の火)

77
ある意味、がんじがらめの人生に訪れたちょっとしたきっかけから見出す希望を描く短編集。ただ、アリス・マンロー作品など、時に耐え難い自分や人生と一生、向き合わないといけないというえぐみと苦さに慣れてしまった者としては少々、甘ったるかったです。後、女性には結構、終盤は甘いけど男性には厳しいよね。「グレイハウンド・ピープル」のホーテンスとの関係が結構、しんどい分、最後の考え方はとてもいいわ。表題作も勇気づけられます。そして「ラス・ヴェガス」の不安を越えた末に見える安堵や「モリーの犬」の寂しさも結構、染み入ります。2018/03/05

優希

75
タイトルが素敵で読みたくなりました。とても繊細に心の機微を描いていると思います。様々な境遇の老若男女の人間関係とそこにまつわる不条理が美しく、日常を描いているのに何処か空想の世界のようでした。ヒルトンの都会的な空気の中で、自分や自分の愛する人々の綺麗な物語を冷酷な現実に抗うように守りたくなるような感じになりました。2015/11/09

27
面白かったです。大人の男女の心の動きが繊細に描かれていました。何回も結婚したり離婚したり、という登場人物が多かったのですが、これって今では普通の事なのかな。どのお話も、不思議なおかしみともの悲しさがありました。幾つになっても、恋愛ってままならないものですね。お話はどれも良かったのですが、中でも犬好きには「モリーの犬」が一番でした。2017/08/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/197976
  • ご注意事項