内容説明
フィッツジェラルド、その神話の中に僕たちはいた。―主人公デスリフとモールトンは輝きと栄光に満ちたスコットとゼルダの、1920年代のスタイルを信じて青春の日々を送った。夏の別荘、素敵なパーティ、美しい娘アリスとの恋、そして結婚…。現代版『偉大なるギャツビイ』とも言える物語を魅力的な文体で翻訳した、お酒落で哀しい長編恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
c3po2006
1
★★2017/03/26
sundance1973
0
正直、『グレート・ギャツビー』ってそんなにおもしろいとは思わないんだけれど、そのパスティーシュである本書は大好き。村上春樹の翻訳は、最近の作品にくらべれば生硬な感じだけれど、この頃の村上さんの小説のちょっと直訳っぽい文章はむしろ好みだったり。ギャッツビーの「if...」物語であるデスリフの章と、七十年代的で若々しさ溢れるアルフレッドの章。透かし仕様の扉ページといい、装幀といい、なんかもうみんな好き。個人的にとても大切な一冊。2015/07/22
丸坊主
0
とても楽しく読めました。理想の女性と思いこんで結婚するまでの、冷静さを欠いた気持ちの波みたなものと、その後の失望がリアルです。一見傍観者的に見える親友の存在も、さびしくてリアルに感じました。
コウ
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★★☆☆☆2008/03/05
森章生
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グレート・ギャツビーを読んでから、本書を読んだこともあって、2冊の関係や関連が良く理解出来た。小生は、にわか村上春樹ファン。本書の所々に村上春樹の空気を感じた。幻想と現実のギャップに悩み苦しむ人間模様が描かれている。2023/11/26