風の払暁―満州国演義〈1〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 383p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104623020
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

麻布の名家に生まれながら、それぞれに異なる生き方を選んだ敷島四兄弟。奉天日本領事館の参事館を務める長男・太郎、日本を捨てて満蒙の地で馬賊の長となった次郎、奉天独立守備隊員として愛国心ゆえに関東軍の策謀に関わってゆく三郎、学生という立場に甘んじながら無政府主義に傾倒していく四郎…ふくれあがった欲望は四兄弟のみならず日本を、そして世界を巻き込んでゆく。未曾有のスケールで描かれる、満州クロニクル第一巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27@シンプル

36
国家という枠から作り、血肉が感じられない存在・・満州国。歴史でしか知らないその存在は日本の近代から現代に於いて、目を背けることの出来ない存在だと思う。リアルに感じていた人々が次第に消えていく中で、船戸氏が満身をこめて書いたであろう気概が感じられる。慶応4年の描写が後に、どう繋がるのが楽しみ。1巻は張作霖の爆死事件前後の日本と外地が描かれている。敷島家4兄弟がそれぞれの立場で職務と性愛と人生論でのたうつ。男のドラマとはいえこの時代、女性はそうあるしかなかった事もよく解る。重いと思ったが読み終え、2巻へ。2014/10/20

いくら

29
外交官の太郎、突然消息を絶って馬賊の攬把となった次郎、関東軍に属する三郎、早稲田大学の学生で無政府主義に傾倒する四郎。敷島四兄弟を軸に張作霖爆殺事件から太平洋戦争敗戦までの満州を描く満州国演義の第一巻。魅力はなんと言っても馬賊です。浅田次郎の『中原の虹』ではじめて馬賊の存在を知ったけど、船戸作品でまた出会えるとは。2014/04/30

藤枝梅安

28
週刊新潮に連載されている「満州国演義」をまとめた単行本の1冊目。船戸さんの「蝦夷地別件」は印象に残る小説だった。その後、船戸さんの東南アジアを舞台にした小説をいくつか読んだ。日本史に関する小説は久し振り。主人公は敷島家の四兄弟。自由主義を貫いた父のもと、4人はそれぞれの道を歩む。長男の太郎は外交官として奉天の領事館に勤務している。次男・次郎は日本での喧嘩がもとで片目のを失い、満州に渡り馬賊の長となる。三男・三郎は陸軍将校として奉天に赴任する。2010/09/16

クサバナリスト

26
敷島四兄弟、満州を舞台とした歴史フィクション長編の幕開。次巻以降が楽しみになってきた。まずは第一巻を読み終えた。2015/09/13

モモのすけ

25
2月に全9巻完結ということでついに読み始めてしまった。 年初の天皇陛下のお言葉『満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています』 これをきっかけに満州事変とか調べてみようと思う。2015/04/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/470286
  • ご注意事項