猟師の肉は腐らない

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104548040
  • NDC分類 384.35
  • Cコード C0095

出版社内容情報

猪を狩り、保存食を作り、自然を敬い、己の身を守る。猟師と山中に暮らし、受け継がれた様々な知恵と工夫を学んだ、驚きの体験記。

猟師の知恵に思わず脱帽! こんな豊かな暮らしが山ン中にあるなんて。世界を巡った末に、故郷・阿武隈の山奥に戻った猟師の義っしゃん。愛犬をお供に猪を狩り、岩魚を釣り、灰や煙を使って保存食を作り、冬に備え、危険から身を守る。蜂も蝮もなんだってご馳走になる。自然と生きる猟師の暮らしは、先達から受け継がれた様々な知恵と工夫がてんこ盛り。命の連鎖も身をもって学んだ、驚きの体験記。

内容説明

世界を巡った末に、故郷・阿武隈の山奥に戻った猟師の義っしゃん。賢い猟犬をお供に猪を狩り、岩魚を釣り、灰や煙を使って肉を保存し、冬に備え、危険から身を守る。蜂も蝮も木の皮も、なんだってご馳走になる。過酷な自然との暮らしは、現代人が忘れてしまった様々な知恵と工夫がてんこ盛り。食の基本、命の連鎖を身をもって学んだ、驚きの記録。

著者等紹介

小泉武夫[コイズミタケオ]
1943年福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学名誉教授。農学博士。専門は食文化論、発酵学、醸造学。特定非営利活動法人発酵文化推進機構理事長。現在、琉球大学、鹿児島大学、広島大学大学院医学研究科の客員教授を務めるかたわら、各地の農政アドバイザーなど食に関わるさまざまな活動を展開し、和食の魅力を広く伝えている。また辺境を旅し、世界中の珍味、奇食に挑戦する「食の冒険家」でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ikutan

72
電気も何もない山奥で暮らす猟師の義っしゃん。そのワイルドな生活のノウハウや知恵がいっぱい詰まった楽しい一冊。殆ど全てを自然から賄い、無駄なく使うという真摯な姿勢。そこから、義っしゃんの自然に対する畏敬の念が伝わってきます。食文化研究者の筆者の注目は食べること。食材は猪や兎、川魚、さらに蜂や蝉などの昆虫や蛇、果ては木の根っこまで。豊かな描写に筆者の食に対する情熱が感じられますね。後半は、猟犬クマの生命力や猟犬としての本能やプライドにびっくりさせられました。ただ、義っしゃんの方言がちょっと読みにくかったなぁ。2016/10/20

姉勤

70
素晴らしい。完読に時間がかかってしまったのは、決して読みにくい訳でも、つまらない訳でもなく、本書の獣や魚や虫の噛むほどに溢れる自然の滋味というか、味わい深いものを時間をかけて咀嚼したのかも。渋谷の飲み屋で出会った「義っしゃん」と呼ばれる謎の人物。偶然的な再会を繰り返したあとに届く、八溝の山への招待状。滞在した夏と冬二回の日数を合わせても十日足らずに体験する山の暮らしの中に顕われる、豊穣な自然と共存する人の叡智。それは素直に感動する。最後山を去る作者と読者はシンクロする。義っしゃんとクマに、また会いたい。2015/01/24

トムトム

63
私の子供の頃の夢、マタギになって犬と共に山で暮らす事。それを実践している義っしゃんと食文化の研究をしている先生の友情ストーリー!山に住む人間の圧倒的な知識量。日常生活に当たり前のようにあふれる山の知恵。先生の豊富な知識。そして酒!そうそう、こういう本が読みたかったのよ!と大満足でした。先生の味の表現、ペナペナとした脂の旨味、ニュルン、コロン、ブチュ、ジュワワ、などがすごく美味しそう!新鮮な山の幸を頂いてみたい。2019/12/19

あじ

62
玄人猟師(またぎ)の義っしゃんと忠犬クマが暮らす、山奥の小屋に滞在した著者の野性味溢れる体験記。猪を追い兎を罠にかけ、昆虫採集も狩りの一部。電気も水道も電波もない土地で、日々を生きる為に食料を調達し、命奪った物への感謝を決して忘れない。人間本来の営みを粛々と繋ぐ義っしゃんを羨ましく思うも、私には生きる智恵が備わっていない事を痛感する。義っしゃんはその昔、外国を渡り歩き広い世界を見聞してきた経験を持つ。博識溢れる話は、私の好奇心を大いに満たした。猪との決闘では、並々ならぬ根性をみせた忠犬に胸打たれ落涙。2015/05/09

R

52
山での自給自足生活に羨望と願望と憧憬を重ねたような内容の小説でした。途切れのない会話劇で話が進むので読みづらいのが難点でしたが、夏と冬の山でどのように暮らすか、主に食料の点からあれこれ知識をごたまぜにして編んでありました。内容的に民間伝承めいたものが多くて、鵜呑みにしたら死にかねない記述も散見、ちょっと憧れの度が過ぎて盲目的すぎないかと心配になるような内容でした。虫はこの本に書いてあるほど美味しくない。2015/10/19

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