ハレルヤ

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  • サイズ 46判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103982081
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

片目の猫、花ちゃんとの最後の日々「ハレルヤ」他、生きること死ぬことの発見を描いた傑作短篇集。川端賞受賞作「こことよそ」併録。世界があれば、生きていた命は死んでも生きつづける――。キャウ! 一九九九年に作家夫婦の家にやってきた片目の猫、花ちゃんは、十八年八ケ月を生きて、旅立った。死は悲しみだけの出来事ではないと、花ちゃんは教えた(「ハレルヤ」)。死んだ友だちの葬儀で、彼と過ごした時間の歓びに満たされる川端賞受賞作「こことよそ」を併録。心が激しく動いたことが書かれた四つの短篇。

保坂 和志[ホサカ カズシ]
著・文・その他

内容説明

片目の猫、花ちゃんが、18年と8ヵ月かけて教えてくれたこと。心を揺さぶる四つの短篇。川端康成文学賞第44回受賞作「こことよそ」収録。

著者等紹介

保坂和志[ホサカカズシ]
1956年、山梨県生まれ。鎌倉で育つ。早稲田大学政経学部卒業。1990年『プレーンソング』でデビュー。93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、95年『この人の閾(いき)』で芥川賞、97年『季節の記憶』で平林たい子文学賞、谷崎潤一郎賞、2013年『未明の闘争』で野間文芸賞、18年、『ハレルヤ』所収の「こことよそ」で川端康成文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

pohcho

36
四編の短編集。猫の花ちゃんを描いた表題作と最後の話が素晴らしかった。もともと片目しかなかった花ちゃんは、十六歳七ヶ月で目が見えなくなって、十七歳一ヶ月でリンパ腫がわかり、医師から十日から二週間の命と宣告され、その後奇跡のような出来事が起こり、十八歳八ヶ月まで生き続ける。 保坂さんの愛と花ちゃんの命の輝きが溢れ出てくるような文章で、とても心を揺さぶらた。 2018/10/20

けんさん

34
『ただ、心の感じるがままに綴られたエッセイ小説』 この本の第一印象:えっ、エッセイ?著者は、エッセイか私小説かと問う事自体意味がないと言う。また、言葉は人間を不自由にさせるものだとも言う。筆者が日常感じたことを、そのまま感じ取る。そんな読み方で、楽しみ倍増!2021/12/05

tomi

34
保坂家の愛猫「花ちゃん」との別れ。花ちゃんとの出会いを描いた「生きる歓び」は単行本と文庫で2回読んでいるがまさに猫文学の名作。瀕死の状態で棄てられていた片目の猫、花ちゃんが晩年失明しながらも18年8ヵ月の長寿を全うしたのは感慨深い。巻末には「生きる歓び」も再録されている。他にも旧友の死を綴った川端賞受賞の「こことよそ」など生と死を感情の赴くままに綴った作品が並んでいます。2018/10/28

踊る猫

33
私は猫を飼ったことがない。だからなのだろうか、保坂の死生観をどうしても理解出来ない。死んだあとでも世界はある。だから死は終わりではない――ここに飛躍があるように思うのだ。それが私の読者としての限界なのだろう。世界はいよいよ深まりを感じさせ、しかしポップ・カルチャーにも目配りを効かせてこちらを読ませるキャッチーなものに仕上げていると思う。ただ、やはり保坂は長編向きの作家なのかもしれない。このダラダラした(褒めてます)喋りと理屈で千枚くらい書き連ねられた、プルーストなみの巨編を読んでみたい。そう考えさせられた2019/07/17

信兵衛

28
花ちゃんと夫婦、飼い主とペットという関係ではなく、対等な関係。 お互いに信頼し合える愛情がそこにる、という気がするなぁ。2018/09/05

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