内容説明
「お前が一番大事だと言ってやっていれば。二度でも三度でも、おひでの気のすむまでそう言ってやれば、こんなことにはならなかったのだ」―。遅咲きの、佐七の恋の行方やいかに。江戸の市井の人々の姿を描いていまや日本一、森口慶次郎シリーズ、好調の第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
38
表題作のおひでは 余りにも悲し過ぎる。何だってこんな真似したんだよ〜と むしゃぶりついて 振り回してやりたい。愛してるってだけじゃだめなんだ!愛されないと やっぱりだめなんだ。でも 命かけて愛する価値が この男にあったかい?あ〜〜〜腹が立つ❗️佐七さん あんたもアンタだよ❗️ちょっと勇気を出してくれたら、、、男も分からないけど 女も分からないことばっかりだよ(笑)2023/10/03
ケイプ
13
この「慶次郎縁側日記」はいいですね。慶次郎とありますが、話の中心はごく普通の市井の男女。誰にでもあるちょっとした心のヨレから生じる切ない思いや行き場のない感情、やるせなさが残る終わり方もまたいいです。2015/05/27
ラスカル
10
「慶次郎縁側日記」シリーズ。事件にからむ話なのでやるせなく哀感をともなうものばかり。なかでも「騙し騙され 空騒ぎ」は心に沁みた。騙されてどうにもならなくて追い剥ぎを働こうとまで追いつめられた男が、土壇場で晃之助(慶次郎の養子)に助けられるという話。2019/08/20
ひろん
9
慶次郎縁側日記3作目。慶次郎の人物や、養子の晃之助のことも分かってきたので、読みやすくなりました。一話一話は短いのに、切ない話が多く、特におひでは何とかならなかったのかと思って手がとまりがちでした。2014/01/26
RAKUSI
8
表題「おひで」の二作目は悲しくなりました。悲しくて悔しくて次の作品を読む手がしばらく止まってしまいました。2017/10/21