内容説明
紀元前五世紀。古代インド、ガンジス河流域で領土を広げつつあったマガダ国。王位禅譲の直前に阿闍世王子が父王を幽閉し、自ら王として立った。阿闍世は何故、父王を殺そうとしたのか。母妃は何故、息子阿闍世を殺そうとしたのか。阿闍世は何故、忠臣を殺してしまったのか。連鎖する悲劇。傍観する提婆達多。一向に救いに来てくれぬ釈迦世尊…。業と欲に翻弄される人間達の魂の救済の物語。
感想・レビュー
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舟江
1
物語としては大変面白かった。また人間としての苦悩も良く描けていた。しかし、ストーリーの違いは作者の創作ということで許せるが、釈迦のいる原始仏教の時代に、お経の名前が出てきたり、西方浄土なるものが出てきたりして、折角の作品の品位を下げている。残念であった。2016/02/28
えりか
1
「過去を追うな。 未来を願うな。 過去はすでに捨てられた。 未来はまだやって来ない。 されば、現在のことがらを、 それがあるところにおいて観察し、 揺らぐことなく、動ずることなく、 よく見きわめて実践すべし。 ただ今日なすべきことを熱心になせ。 誰か明日の死のあることを知らん。」2007/07/14
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