内容説明
将棋界もかわった。棋士気質もファンの層も―史上最強の棋士・大山十五世名人の、最後に光芒をはなっての彼岸への旅立ち、五十歳での米長邦雄の名人就位、新しい世代の旗手・羽生善治の名人位獲得など―日々研鑽をつみ、方寸の空間に裂帛の気合で駒を打ち下ろす棋士たちの勝負の推移、日常の佇まいから人生の機微に迫る。
目次
手を渡す
C級2組
吐血の一局
お化け屋敷の正念場
唯我独尊の凄み
忍者屋敷の怪
大勝負直前の一週間
谷川が変った
大山のバネ
羽生はなぜ敗れたか〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Syo
11
う〜む。 たぶん、昔、読んでるな。 河口俊彦、大好きだったし。 てことは、 家にあるのか…。 谷川、永世名人には…。 羽生が出てくるのが 少し早すぎたよなぁ。2015/12/31
horuso
0
1989年度から5年間の将棋界を描いたエッセイ&観戦記。羽生竜王が初タイトルをとった直後から名人に駆け上がるまでの時代。最近の将棋界と比べると隔世の感にうたれる。本書は半分ぐらいはもっと前の升田・大山時代の回想だが、そちらはもはや古色蒼然たる趣。ところで、名人は世論が作るというのはよくわかる(断じて八百長ではない)。しかし、それなら第76期名人戦では羽生が復位したはずだが、今はこのセオリーも成り立たないのだろうか。現在進行中の第31期竜王戦でも防衛してタイトル100期達成が世論だろうが、どうなるだろう。 2018/11/03