内容説明
世界は、いつだって復讐する相手なんかじゃない。そうじゃなくて―守りとおし、受け渡しつづけていかなければならない、かけがえのない場所だと、僕は思う。僕らが生まれ、いろんな人と出会い、そして死んでゆく、たった一つの世界―。大人のための宇宙叙事詩。第1回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kurumi
4
宇宙のみなもとの滝と題した劇は、終わりに近づくにつれ、ある特定の人物(人種?)に注目が注がれる。その特定者は俗に言うはみ出し者であった。たった1回しか行われなかった劇を通して観客に伝えたかったメッセージは、そんなはみ出し者にとっての勇気の1歩であり、自由の為のアンチテーゼでもある。宇宙のように謎が多い展開はあるが、それが他所の宇宙から来た交信のようで心地よかった。2022/04/27
abaoaquagga
2
「ガッサニガ花粉島」「真夜中には光る鳥の羽根毛絵」「二十一星三十二郎」……。奇妙な幻想に彩られた、質量を伴うメルヘン。舞台と観客、二つのレイヤーを重ねて描き出された世界は痛ましくも構築美に溢れ、道徳面での主張の強さを加味してもなおお釣りが来る。公民館の上映会で古い児童向けアニメを観ているかのようなノスタルジック感覚。2024/03/02
kuma-kichi
1
うーん。そうきたか。これはちょっと、のめり込めなかった。メルヘンに近いか。2024/09/29
yuri
0
ちょいわかりにくお話でしたね。頑張ってる感はあるのですが、読後、なんだったのかなって思ってしまうのが残念2011/06/23