出版社内容情報
解決したはずの事件に潜む不穏な影。真相を覗こうとする瞳が映したのは――。警官の尾崎は三年前の光景を映す右眼を持っているが、捜査に不正の疑いありと告発され、監察から出頭を命じられる。窮地に陥る尾崎の前に、かつて地下鉄内で起きた無差別殺人の再捜査に協力すれば、告発を見逃すと持ち掛ける男が現れ……。証拠能力のない特殊設定を地道な検証で圧倒する、比類なき警察小説、待望の第二弾!
【目次】
内容説明
特殊能力に優る地道な裏付けに圧倒される、比類なき警察ミステリー!警官の尾崎は三年前の光景を映す右眼を持っているが、捜査に不正の疑いありと告発され、監察から出頭を命じられる。窮地に陥る尾崎の前に、地下鉄内で起きた無差別殺人の再捜査に協力すれば、告発を不問に付すと持ち掛ける男が現れ…。
著者等紹介
寺嶌曜[テラシマヨウ]
1958年大分県生まれ。グラフィックデザイナー。『キツネ狩り』で第9回新潮ミステリー大賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
128
3年前の情景を透視できる超能力がカギの特殊設定ミステリだが、前作では犯人を発見する力を公表できないため実際の捜査に導くまでの苦労が警察小説としての背骨だった。その点の不自然さを疑った警視庁公安部に半ば脅されて、新興宗教絡みと疑われる無差別殺傷事件の調査に協力させられる。アイデアは面白いが手段を選ばぬ暴力組織が相手のため頭脳戦よりアクションが中心となり、しかも宗教団体のテロに公安の内部抗争が重なるのは、この長さでは明らかに詰め込み過ぎだ。説明で済ませた部分を描写にするなど、物語をじっくり展開してほしかった。2026/04/19
タックン
116
(キツネ狩り)に続くシリーズ第二弾。読み進めていっても冒頭の1章が何であるのかずっとわからない印象。D県警なのに、なぜか警視庁の公安部から3年前の地下鉄内殺傷事件の再捜査を依頼される継続捜査支援室の面々。宗教団体アウルの関与は?カナリアとは?また公安のモグラは誰で怪物とは?真相を掴む鍵は結局尾崎の過去が視える右目だった。 最後を読んだ時伏線が見事に回収されて、第1章と第9章を読むだけで繋がる筆力は凄いと思った。でもそれでも新たな疑問がうまれて続編がありそうで尾崎VSカナリアになりそうな模様。2026/05/07
ちょろこ
104
特殊設定警察小説の一冊。前作のキツネ狩りに続き、三年前の光景を映す右眼を持つ尾崎冴子を主軸に特殊能力捜査に挑む警察小説。前作の事件からのその後を感じながら改めて"キツネ"への悔しさを噛み締めずにはいられない。不正捜査の疑いがかかる中での地下鉄無差別殺人事件の再捜査は複雑さを増し、右眼の状態といい危険なストーリー展開に。拷問シーンはちょっときつかったな。見えそうで見えないモグラ、ついに右眼が決定的なものを捉えるまで今回も緊張感を伴う引っ張られ感がいい。疑惑だけが残る深淵。彼女の笑みの意味。ザワザワな読後感。2026/06/02
タイ子
88
「キツネ狩り」に続く第2弾。前作の記憶もままならないまま否応なく以前の事件の続きに入らされる。そうだ、そうだったと思いつつ、さて次に尾崎冴子に与えられた職務。それは監察からの出頭命令。さては右目の秘密がバレた?!そんな不安をよそに3年前の地下鉄の無差別事件を調査するよう命が下る。容疑者は自死してるのに今更何故?浮かび上がるある宗教団体。捜査する中で尾崎の拉致シーンの惨さに震え、3年前の地下鉄の再現で見えた愕然とさせる真犯人の姿に思わずえっ?!となったり、なかなか読ませる内容。何だか続編がありそうなラスト。2026/05/07
yukaring
73
右眼に映る過去の映像から真相を明らかにしていく特殊設定✕警察ミステリの第2弾。今回は3年前の無差別殺傷事件の調査。冴子の右眼を活かしつつ地道な検証で真実を暴き出す継続捜査支援室の3人の覚悟、そして信頼感に惹き込まれる。“キツネ事件”で監察に目をつけられた深澤と弓削、尾崎。告発を見逃す交換条件として地下鉄で起こった無差別殺人の再捜査を持ちかけられる。犯人は現場で死亡しているが腑に落ちない点も多い謎の事件。公安や宗教団体の不審な影、怪物の正体とは…。今回もスピード感溢れる展開と驚きの真相は読み応えありだった。2026/05/17




