枕詞はサッちゃん―照れやな詩人、父・阪田寛夫の人生

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103513612
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

父親失格のひねくれ者の父に、なぜあんなに優しい詩がたくさん書けたのだろう? 娘が綴る童謡「サッちゃん」の作者の型破りな人生。

内容説明

「今日から俺をオジサンと呼べ」。離婚して新しい妻と子供ができた時に備えた父から、ある日突然指令が下った。家族の恥部も全て創作のネタにするひねくれ者に、なぜあんなに優しい詩が書けたのだろう―。童謡「サッちゃん」の作者のハチャメチャな人生。爆笑必至の“変父”論。

目次

サッちゃん
かぜのなかのおかあさん
ああめん そうめん
ところがトッコちゃん
おとうさん
チャンバラ時代
モモジロウ
年めぐり―しりとり唄
熊にまたがり
幾千万の母たち(戦いよ、終われ)〔ほか〕

著者等紹介

内藤啓子[ナイトウケイコ]
1952年大阪市生まれ。詩人で作家、阪田寛夫の長女。75年東京女子大学文理学部日本文学科卒業後、一年間アメリカに留学。2003年妹で元宝塚歌劇トップスター大浦みずきの個人事務所の取締役に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Kei.ma

17
これはオジサンの鎮魂歌か。いやいや人生の賛歌ではないか。と、さっちゃんの歌の作詞者という枕詞が欠かせない阪田寛夫さんの一代記を読んだ。虫の死骸のような字で物語を綴り詩を謳ったのか。とは、所詮凡人にして安直な読者の反応である。オジサンは、山ほど聞いて山ほど調べて、それでも言葉が天から降りずに苛立つこともあったろうに。それを知ると、晩年にアホからボケになったと言ったのは、泣きたくなるほどの名言だ。オジサンこと阪田寛夫さんの人生、波紋がオモロいなぁ。娘が書いたこの一冊に庄野潤三さんのザボンの花を添えたいなぁ。2020/11/03

yyrn

12
亡くなった父親と家族の思い出話が続く本。父親はあの『サッちゃん』の作詞家で作家の阪田寛夫。その楽しい思い出の中に、家庭的ではなかった父親との日常的な激しい口喧嘩とか、情けない思い出や鬱や痴呆となった両親を世話した様子などがつづられているが、終末の悲しい思い出に引きずられず、楽しい思い出が中心となっているところが良かったと思う。去年亡くなった母は晩年、認知症となり、最後は呼吸困難で苦しみながら亡くなったので、母=つらい思い出となっていたが、それ以前の遙かに多くの楽しかった出来事を思い出すことができた。感謝。2018/09/21

RAKUSI

10
図書館でこの本を見かけた時「サッちゃん」って『ナツメさん』のお父さんのだから、お姉さんの本?と手にしました。『阪田寛夫』さんのことは、ナツメさんの本にも登場するので少々知っていましたが、他人事ながら可笑しく、気の毒にと思いながら、泣いていました。本を読んで、声を出して笑いながら泣くとい稀有な体験をしました。学校で習った「夕日・・・」の詩も懐かしく思い出しました。2018/05/04

コギー

6
図書館本。2017年刊行。童謡「サッちゃん」で知られる作家、阪田寛夫の長女、内藤啓子による阪田の評伝。早いもので、阪田が亡くなって20年になろうとしている。大正時代の末年に生まれ、昭和の時代を駆け抜け、時代が平成になってもまだ昭和の残り香が失われる前に亡くなった阪田は、幸せであったように思う。2024/06/28

michi44

3
わたしも「サッちゃん」の枕詞がないと分からなかった一人でした。他に「おなかのへるうた」「ねこふんじゃった」等で知られる作家坂田寛夫さんの評伝で著者は長女の内藤啓子さん。仕事では愛らしく楽しい童謡たくさん書いてるのに、家庭では横暴に振るまい毎日の如く夫婦喧嘩を繰り返して、挙げ句の果てには、この先自分が離婚していずれ再婚した時に備えてこどもに両親を「おじさん」「おばさん」と呼ばせる等(結局離婚はしなかったが)身内には絶対いて欲しくないタイプ。2018/01/08

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