出版社内容情報
「命がけでも、知りたいの?」人生崖っぷち記者が迫る、報道の瀬戸際。東京中央テレビの諸橋孝一郎は、数多の特ダネをモノにしてきた敏腕記者。だが、部下のヤラセを機に、職場で閑職へと追いやられ、家庭内でも居場所を失っていた。そんな最中、IT界の風雲児・簗瀬拓人の息子が誘拐されるという事件が発生する――超リアルな警察資料やネタ元との生々しいやり取りで描く新感覚報道小説!
内容説明
東京中央テレビの諸橋孝一郎は、数多の特ダネをモノにしてきた敏腕記者。だが、部下のヤラセを機に、職場で閑職へ追いやられ、家庭内でも居場所を失っていた。そんな最中、IT界の風雲児・簗瀬拓人の息子が誘拐されるという事件が発生する―。現場を知り尽くしたテレビ局員だからこそ書けた報道小説ど真ん中!最後に選ぶのは、幼い命か、スクープか。マスコミの性を抉るノンストップ・サスペンス!
著者等紹介
初瀬礼[ハツセレイ]
1966年、長野県生まれ。上智大学ロシア語学科卒。2013年、『血讐』(リンダブックス)で第1回日本エンタメ小説大賞優秀賞を受賞しデビュー。テレビ局勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ma-bo
84
誘拐事件の報道協定をメインにした小説。IT企業社長の息子が誘拐される。冒頭で14年前に起こった誘拐事件が示され、その関連性も判明する。基本テレビ記者の目線で描かれる為、事件の経緯や真相に近づく流れにあまりのめり込めない読書だった。帯にあるように報道小説だな。2024/12/09
fuku3
38
2024.8.12読了。誘拐事件の人質の命の危険を回避すべく、大手報道機関が一斉に報道を自粛する協定を結ぶ。だが14年前の誘拐事件であるブログに誘拐記事がのり、人質は遺体で発見された。営利誘拐は警察に捕まる危険が大きく現金移動が大変な為、割に合わない。楽々簡単な特殊詐欺が横行する中、営利誘拐、報道協定もSNS全盛の今では全く流行らない。だが作者はそんな困難な状況の中で敢えてそれを逆手に取り、営利誘拐事件を報道協定をキーワードに果敢に描ききった姿勢は称賛にあたいする。警察の捜査がチョと甘い気がするが⁉︎2024/08/12
rosetta
33
★★✮☆☆何作か読んでいるけど、デビューから10年経っているのになんか毎回まだ素人臭いんだよなぁこの人。14年前の誘拐事件とどこか繋がりのあるIT長者の息子の誘拐事件。刑事や記者などの視点を繰り返しながら、じゃあそれなりの面白い真相が暴かれるのかと思えばそんなことも無く…オススメする気持ちにはなれないなぁ2024/10/27
信兵衛
23
報道+事件という構成、ミステリという点ではやや物足りなさもありますが、報道側を主体にしてみれば十分な読み応えあり。 また、最後のスリリングな展開は、メディアが主役ならでは見せ場でしょう。2024/08/12
たぬき君
22
誘拐事件等で人命に関わる為、報道の自粛を求める報道協定をテレビ局勤務の著者が描く。懲罰人事で出世界道から外れているテレビ局の報道記者・諸橋が主人公で彼の記者魂が描かれている。従来のマスメディアだけでなくSNSや海外のネットメディアも含めて規制が守られるのかドキドキしながら読んだ。読みにくいところもあるが面白かった。2025/01/17