出版社内容情報
これは神の怒りか、奇跡の完全犯罪か。「痛みの山」アララト山で方舟調査隊を襲う不可解な死。壮大な人類の謎に挑む歴史ミステリー。
聖なる山の調査隊を襲う謎の連続死。これは神の怒りか、奇跡の完全犯罪か。「痛みの山」と呼ばれるトルコのアララト山で、ノアの方舟の遺物を探す調査隊に次々と不可解な死が降りかかる。その謎に挑むのは、「一度記憶したことを決して忘れることができない」放浪の天才学者、一石豊という男。メフィスト賞受賞で注目の新鋭が、宗教学・科学・建築学の叡智を駆使して、壮大なスケールで人類の謎に挑む、超弩級の歴史ミステリー。
内容説明
「痛みの山」と呼ばれるアララト山で、ノアの方舟調査隊に降りかかる不可解な連続死―。宗教学・科学・建築学の叡智を駆使し、壮大なスケールで人類の謎に挑む歴史ミステリ!!完璧なる記憶力と瞬時の計算力を持ち、語学堪能にして端正なマスク。「神は妄想でしかない」と断言し、「人間とは何なのか」をストイックに追究する男が、アララト山頂で到達した人類の真実とは―。
著者等紹介
周木律[シュウキリツ]
某国立大学建築学科卒業。2013年、『眼球堂の殺人~The Book~』で第47回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
128
~堂シリーズでは数学うんちくだったが、本作では宗教・歴史うんちくが満載。作品内での方舟の正体にビックリ。2015/01/29
Yuna Ioki☆
51
1473-169-76 周木律作品初読み。こういう自説を取り入れたウンチク系は好きな部類なので楽しめました(*´∀`)加えて密室殺人やら連続殺人やら山で遭難の危機だとか盛りだくさんな上にハラハラ感も(笑)ラストで主人公の1人であるアリスが爆睡中で真相を見ずに終わるのにはワロタ(笑)2016/05/31
そのぼん
42
雪山で起こる連続殺人を描いたお話でした。宗教の話がかなり出てきました。普段宗教に馴染みのない生活をしているのでややこしいと言えばややこしかったけれど、最後まで読みきれました2015/06/06
ren5000
40
ノアの箱舟を探しにアララト山に登ったパーティーのメンバーが次々と殺されていくという話なんだけど、これは後半近くになってバタバタとおこるのでけど、それまでの宗教に関する蘊蓄話が半端なくすごくてまるでそういった関連本を読んでるようでした。私は面白く読めましたが、興味のない人には挫折本になりそうです。2015/04/30
藤月はな(灯れ松明の火)
40
世界には分岐した数々の宗教がある。それらは人々の生活の基盤をなすものもあれば、世界の博愛を説くものなど、様々である。しかし、宗教を信じる人々は「異質」と判断したものに対しては排除する傾向が多い。そして同じ宗教であったとは言え、信仰者は聖典や聖書などの教えの解釈や行動方針などを取っても異なるが故に啀み合う上、国の事情などによって悪化させられる。「一度、記憶してしまったことを忘れられない」ということの代償を持ち、無神論者の一石さんがアリスに問う「人はなぜ、証明しきれない神を信じ、委ねるのか」という問いが響く。2015/04/07