出版社内容情報
私はあきらめない。科学が導いてくれるたったひとつの真実を見つけるまで――。
「雨は、なぜ降るのだろう」。少女時代に雨の原理に素朴な疑問を抱いて、戦前、女性が理系の教育を受ける機会に恵まれない時代から、科学の道を志した猿橋勝子。戦後、アメリカのビキニ水爆実験で降った「死の灰」による放射能汚染の測定にたずさわり、後年、核実験の抑止に影響を与える研究成果をあげた。その生涯にわたる科学への情熱をよみがえらせる長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルカヲ
2
女性科学者の先駆けとして戦争の時代を生きた猿橋勝子さんを主人公に据えた科学歴史小説。 まさに、「ペンは剣よりも強し」という言葉がよく似合う生き様。でも科学の力を人を打ち負かすことではなく人を守ることのために、盾のように使おうと努めた葛藤や矜持が伝わってきた。 戦後80年の今、8月にこの小説を読めて良かった。 小説を読まない人たちにも、いつか映像作品として伝わってほしいと思うような作品だった。 BGMは風立ちぬオリジナルサウンドトラック。2025/08/02
TAKAHIRO | Vlogger
0
⭐️⭐️⭐️⭐️2025/08/02
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