命をつないだ道―東北・国道45号線をゆく

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103320913
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0095

出版社内容情報

東北地方を貫く大動脈、国道45号線。大震災後、被災地へ救助隊、物資を届けるべく「命の道」の早期復旧に懸けた壮絶な人間ドラマ。

内容説明

宮城県仙台市から青森県青森市まで、東日本大震災の被災各地を貫く東北の大動脈・国道45号線。震災直後、大量の瓦礫や土砂に塞がれた「命の道」は、わずか一週間でほぼ復旧し、多くの救援物資や救助隊がその先へと向かっていった。それを可能にしたのは、国土交通省、自衛隊、そして郷土を守るべく、甚大な被害を前に自ら立ち上がった地元住民の強い意志と覚悟だった―。早期復旧にかけた人々の、誇り高き矜持。

目次

第1章 宮古市 瓦礫に塞がれた道―この道路が通れなければ…一夜にして景色が変わり、大津波警報発令の最中、彼らは決断した。「腹を決めていくしかねえ」
第2章 南三陸町、気仙沼市 被災地を救った燃料と「伝説の旧道」―非常事態に大きく立ちはだかる、縦割り行政の弊害。それを打破したのは、特異なネットワークを持つ地元業者たちだった…。
第3章 釜石市 地元住民が作った「命の道」―市内の小中学生の大部分が津波被害から逃れた釜石市。震災の翌日から、地元業者や住民が作ったある道路が、釜石を救うことに。

著者等紹介

稲泉連[イナイズミレン]
ノンフィクション作家。1979年、東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒。在学中の98年、『僕の高校中退マニュアル』(文藝春秋)で単行本デビュー。05年『ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死』(中央公論新社)で第36回大宅壮一ノンフィクション賞を史上最年少の26歳で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

64
普段何も考えずに車を走らせている道路。それを作ったり守ったりしてきた人々があの大震災後の道路をどうやって復旧させたのか。「啓開」という言葉を初めて知ったのも震災復旧の書物でした。国や県の指示を待つまでもなく自発的に自分たちの町を守ってくださった土木業者のみなさん、本当にありがとうございました。2015/03/25

アッキ@道央民

45
【東日本大震災関連読書】仙台市から青森までを結ぶ東北や三陸地方の大動脈の国道45号線。震災当時、津波や津波によって運ばれた瓦礫などによって塞がれてしまったのを僅か1週間で復旧させた。物資輸送だったり、救援、救助のためには欠かせない生命線。まさしく『命をつないた道』それを成し遂げた裏には地元に根付いた建設業者や道路管理者の皆さんの機転や使命感があったのは間違いない。国など行政の指示を待つ事なく、まさしく自分たちの町は自分たちで守るために動いた人たちは頭が下がる思いだし、真のヒーローだよね。2024/03/22

八百

28
長い休みが取れたこともあり「自分の目で見ておかねば!」とバイクに荷物をくくりつけ訪れた東北。フェリーで降り立った仙台の港から海岸線を北上するにつれ見えてくる生々しい津波の爪跡…2年も経っているというのにそこには何もないことに衝撃を受けた。しかし今にして思えば何もない風景の中にもしっかりと道はあったのだ、さもそこにあるのが当然が如く。本書は未曾有の災害の苦境のなか幾多の障害を乗り越えまさに道を拓いた人々の物語、その決断と勇気がなければ更に多くの命が失われていたことは言うまでもない。人の力とはかくも偉大である2016/03/04

masa

22
国道45号線。仙台~青森の510kmを結ぶ三陸沿岸を貫く基幹道路。先の震災では三陸の生命線である45号線は壊滅。あらゆる物資が足りず、多くの地区が孤立する中で津浪の被害を前にして自ら立ち上がり、郷土を守ろうとした地元建設会社の奮闘を綴った感涙必至のルポ。地元民の生活を第一に想う彼等は行政の要請が無くとも進んで瓦礫を撤去し始める。有事の際に自分の立場をどのように乗り越えればいいのか、という職業的な問い掛けも多分にあったろう。建設会社で働くことに今一度誇りを感じさせてくれた彼等の矜持に胸が熱くなった‼15462015/03/17

おかむら

20
震災直後から道路の復旧に取り組んだ男たちのルポ。建設業ってなんだか癒着だの談合だのいまいちイメージよくないとこがあったけど、この本読んだらカッコいい。瓦礫に埋もれたり崩壊した道路を通す作業(啓開というそう)。普段地味だし当たり前であんまり気にしない道路の維持管理に携わる仕事について詳しくなれた。土木カッコいいじゃん。ショベルカーは正式にはバックホウって言うらしいです。もっと詳細な道路地図がついてたら尚よかった。2015/04/02

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