内容説明
主人公の悠太は、若き精神科医。拘置所で死刑囚に接して悩みを聞く一方で、遠縁にあたる造船会社社長夫人桜子と密会を重ねる。彼はまた、森鴎外、チェーホフなど医師で小説家の作品を愛読し、自らも同じ道を志していた。戦後まもない東京を舞台に、外科病院一族の運命を描き、自伝的要素を色濃くたたえた大河小説の第二部。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
81
悠太は大学生から、精神科医になっている。拘置所で死刑囚に接して悩みを聞く一方で、造船会社社長夫人桜子と、密会を重ねる生き様を淡々と描く。 医者の道を進みながら、森鴎外、チェーホフなど小説家の作品を愛読する あたりは、著者そのものの生き方なのだろう。2010/07/04
TAKAMURA
1
第1部とはうって変わった内容。一気に読了。2017/03/19
ももや
1
精神科医になろうっていうモチベーション、うまく読み取れず主人公に共感できない。若者特有のウジウジとした閉塞感。このもどかしい感じは「魔の山」の主人公と同じだ。半分しか読めなかった。明日図書館に返します2015/12/06
shokenmori
0
死刑囚と無期懲役囚の心理、行動分析。死刑制度の賛否など新しいテーマが。2020/10/15
四男の母
0
第一部の続きから始まるかと思ったら、数年後だった。悠太は医師として精神科に進み、研究室は空いてるから犯罪研になったのだがどっぷりハマってるのがおもしろかった。新米として頑張ってるのがいい。ただ、桜子の関係は、自分が初江さんと歳も近いしお母さんの立場からすると、ちょっとイヤだなあと思った。2020/08/19