ランドラッシュ―激化する世界農地争奪戦

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  • サイズ B6判/ページ数 252,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103280712
  • NDC分類 611.3
  • Cコード C0095

内容説明

ウクライナでは欧州・中東諸国、インドが農地争奪戦を展開。極東ロシアでは韓国が国ぐるみで巨大農場を建設。アフリカでは中国が密かに農地を囲い込む。将来の食料不足に備え農地を獲得すべく各国が入り乱れて「ランドラッシュ」を繰り広げる中で、日本はこの現実にどう向かい合おうとしているのか―。「食料問題」という観点から人類の未来を検証する。

目次

プロローグ 農地争奪時代の幕開け
第1章 ウクライナ、争奪される肥沃な大地
第2章 食料輸入大国、日本の蹉跌
第3章 国家ぐるみでランドラッシュに突き進む韓国
第4章 狙われるアフリカ
第5章 ランドラッシュの深層に横たわる「病巣」
エピローグ 日本人の「新たな自画像」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みねたか@

27
「行く、行った、行ってしまった」から「アフリカ経済の真実」を経てアフリカも巻き込む食糧の国際競争を描いた本書にたどり着く。ウクライナ、ロシア沿海地方、アフリカ諸国を舞台に農地をめぐる国際ビジネスの実態を描く。韓国、インド、サウジアラビアなど国策として国外拠点での食料確保に乗り出す国々。迫真のルポ。しかし、本書が上梓された2011年から既に10年余。農業の世界も、持続可能性確保のため、小規模・家族農業を見直す動きが進んでいるらしい。それは一体?ああ、また知りたいことができてしまった。2023/08/14

sunbather

1
6~8年前の話なんで情報は古いものの、欧州、中韓、中東の企業がロシア、ウクライナ、アフリカ諸国の農地を我先と求めている状況が良く理解できた。米国を中心とした食料供給システムの脆さが露呈した2008年食料危機が発生した結果、国際社会からの批判を恐れずにしたたかに土地の争奪戦に乗り込んでいく他国に比べ、批判されずに国益を獲得しようとし、だいぶ遠回しな戦略に落ち着いてしまう日本政府のやり方が対照的。土地争奪戦の流れで生活が苦しくなった受け入れ国の人民が政治力・武力を身につけて闘い始める日がいずれ来るのでは。2016/12/30

taming_sfc

1
NHK食料危機取材班による2010年の書籍。先進国(必ずしもそうも限らない場合もあるが)による途上国における農地争奪戦に関するルポタージュである。農地争奪戦に巻き込まれるウクライナやアフリカ、国外に農地確保を急ぐ韓国・中国の動向、などが記述される。ウクライナ危機前の状況の記述ではあるが、ウクライナ/クリミア半島の地政学的重要性は農業においても高いことがよくわかる。気候変動・水資源・食料・エネルギーのnexusが叫ばれて久しいが、国外で水資源や農地を確保する動きについては、いずれにせよ注視する必要がある。2015/08/18

TAKAMI

1
「新植民地主義」とも言われる先進国大企業による農地争奪戦についてのリポート。ウクライナの話は難しすぎるな。。しかし食糧危機の話はイメージわかないなあ。人口増加したらそのリスクは高くなる、って話だけど、本書でも言われてるように食糧危機は生産量の不足によってではなくて不平等で起きてる気がするから。もっと多角的に学びたいし、実際に写真で見たりしてみたいな。2015/08/10

Mitsuo Seki

1
食糧問題が喫緊の課題となっている中国、インドなど人口増大国は外国(旧ソ連やアフリカ大陸など)に自国食料確保のために農地を買い漁っている。それが民間企業によるものか国によるものかは問わず。 中国企業や個人による日本国土(特に水源地)買占めなんて実はほんの入り口でしかなく、いずれ日本の良質な土壌も大国に蹂躙されてしまうのでは?そんな危惧を覚えた。2012/11/29

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