感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしひろ
10
オーロラ、エゾマツ、エスキモー、北極星など。背筋の凍るようなアラスカ体験ができる本。読んでいる内に寒くなってくるようなリアリティがある。現地に赴く日本人のストーリー。丹念な取材を感じさせる迫力ある作品だ。2015/08/30
凛
8
極寒の地の冒険は「エンデュアランス号」や「荒野へ」を思い出すがそれらよりも本書が心に染み入る理由として、普通に生活している人々との交流・それによるしがらみ・主人公が日本人、の三点は外せない。明治の人間がアラスカの極北で過ごした人生記。先進国になった今の日本には無い気骨に打ちのめされる。一章のオーロラや絶望的な状況の描写は生唾もの。ここだけでも読んでもらいたい。暑い夏を乗り越える一助となるやも。2013/08/13
いちろー
5
新田次郎のリサ―チのすごさ、フランク安田への熱い思いを感じる一冊でした。アラスカという人間が住むにはとても厳しい環境で一人の日本人がこれほどまでに活躍していたということに驚きました。日本とアラスカ、とても遠く思うけれども海を介して実は近しい関係だったこと、クジラ漁はエスキモー、日本人に関係の深い事柄。未開の地アラスカをさまよい切り拓く冒険をフランク安田とともにできます。2021/01/26
フェンゴ
3
祖父からいただき、昨日から読み始め、今日の昼に読み終わり。だいたい2時間ぐらいかな?世界単位でもいじめってあるんだな。2017/12/10
kirin90495163
1
明治時代の初めに日本からアラスカに渡り、白人のための飢餓に苦しむ事になったエスキモーのために新天地を築いた、安田恭輔ことフランク安田の物語。宮城県石巻市での少年時代に培われた日本人としての考え方と精神力で、アメリカ沿岸警備船「ベアー号」から始まる驚くべき困難な人生を乗り切る脅威の物語だった。新田次郎さんの自然描写の凄さに、訪れたことの無いアラスカの大地の過酷さを教えてもらった気がする。2019/09/18