内容説明
息子が東京で一人、急死した。病死だという。が、10年後、両親は、その死因が実は一酸化炭素中毒であったことを知った。何故?どうして?息子の死の真実が知りたい!親の一念が、警視庁を再捜査へと動かす。そして、驚愕の事実が明るみに出る。パロマ湯沸器事故により、20名以上の死者が出ていたのである―。第13回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞の著者が描き出す、あまりにも劇的な衝撃ドキュメント。
目次
「直接死因 病死の疑い」
ギタリスト・山根敦
挫折
10年間
「直接死因 一酸化炭素中毒」
警察は敵なのか
異例の再捜査
新たな闘い
責任はパロマ社だけにあらず
誰が改造を行ったのか
時効の壁を超え
まだ、終わっていない
ラストソング
著者等紹介
江花優子[エバナユウコ]
1974年生まれ、大阪府出身。編集プロダクションを経て、98年にフリーライターに。週刊誌で事件取材などを担当してきた。06年、第13回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。受賞作は『11時間 お腹の赤ちゃんは「人」ではないのですか』(小学館)として、07年に刊行されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
1
ふむ2021/04/07
バトルランナ-
1
消費者庁のセミナー出席でパロマ事件に興味を持ってしまいました。M警部補の罵倒。『冷蔵庫に何もない。管理不行き届きですよ。』失言。ありがちだなー。リアルだ。被害者が専門学校時代に付き合っていたシンガーは露崎春女だと思う。リアルだ。間違ってたらごめんなさい。間違えてなくてもごめんなさいだけどね~!被害者母は警察不信になっているが8割を要求している中で7割しか対応できていない。9割対応できたら逆に感謝されるのだと思う。それは民間でも同じ。我が振り直さねば。僕は警察に感謝してますが。電話で対応はしんどいな~!2013/08/17
Naranja
0
子に先立たれた母の慟哭というのは本当に辛いものだ。21人はさすがに多すぎる。その大半が若い人ばかり。パロマの罪は大きいが、この件を境に企業の製品回収CMが格段に増えた気がする。一酸化炭素中毒死、言葉は良く聞くが、今回より一層その恐ろしさが分かった。高濃度の一酸化炭素を吸うとものの数分で死に至る。酸素より300倍ヘモグロビンと結合しやすく、酸素より10倍早く吸収される。2017/03/13
クミコ・ロッテンマイア
0
被害者のご両親の気持ちを切々と訴えかけるノンフィクション。しみる。2008/12/18
のん
0
TVでパロマ給湯器回収のことは記憶に有るが、被害者がこれ程の人数にとは全く知らなかった。子供に先立たれた母親の慟哭に胸が締め付けられる。息子を喪った苦しみを力に、パロマまで追い詰めたご家族に幸あれと願うばかり。2023/02/10