内容説明
途中、何事か起こって中道で斃れるようなことがあっても、もとより男子として本懐である―。第一次世界大戦後の慢性的不況を脱するために、首相・浜口雄幸と蔵相・井上準之助は金解禁を断行した。性格も境遇も正反対の二人の男を軸に人間の生きがいとは何かを静かに問いかける、城山文学の真骨頂。歴史の教訓によって現代を照らし出す新装版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kotte
11
文庫本⇨単行本で再読です。浜口雄幸と井上準之助が国家のために命をかけて仕事に取り組む姿がリアルに感じられます。2人は不人気な政策であっても国家・国民のためになるのであれば、実現に向け全力で取り組むことができた数少ない政治家です。現在の日本にこのような政治家が現れてくれれば、現在の政治も少しは違う方向に動くのでしょうか。ただ、国民が情報を入手する方法が少ない時代と、今のようにネットやテレビからなんでも情報が取れる時代では、政治のやり方も違うので、浜口であっても今の日本を導くのは難しいのかもしれませんね。2017/01/02
さざなみ
3
セコイ・セコイ東京都前知事に読んでほしい本。2016/06/25
have fun
1
城山三郎の労作。丹念な調査とインタビュー、恐らくは遺族や当時の政事や屋から。まさしく、ドキュメンタリータッチの伝記小説だね。創作経済小説の方が好きかな⁉️2019/07/28
Kenji Ogawa
1
浜口・井上政権のデフレ政策・昭和恐慌から、金輸出再禁止による超インフレに至る経済史。2016/09/06
半べえ (やればできる子)
1
★★★★★