出版社内容情報
信念のキャリア・竜崎に入庁試験トップの新ライバルが出現。さらに横須賀で米軍と共同捜査を行うことに……。大人気シリーズ新展開!
内容説明
横須賀基地近くで殺人事件が発生、米海軍犯罪捜査局が捜査に加わる異例事態に。一方、竜崎の同期でトップ入庁の警察官僚・八島が神奈川県警に赴任してくることになるが、彼には不穏な噂がつきまとっていた。さらに、息子の邦彦が留学先で逮捕されたという報が…。波乱含みの人気シリーズ第九弾!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の1978年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。レコード会社勤務を経て、執筆に専念する。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、2008年、『果断―隠蔽捜査(2)』で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞を、2017年、「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
455
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 隠蔽捜査シリーズは全作品読んでいます。 相変わらずの面白さ、ぶれない竜崎ですが、将来警察のトップになるよりも、外務大臣もしくは内閣総理大臣になった方が良いかも知れません。英語が流暢で、こんなに米軍とも交渉出来るとは思いませんでした。本巻のタイトル「探花」に深い意味があるとは・・・ https://www.shinchosha.co.jp/book/300261/2022/02/23
ノンケ女医長
307
何度でも読みたい隠蔽捜査シリーズ。舞台は警視庁を離れ神奈川県警。横須賀ならではの複雑な事情をたちまち把握しながら、事件の本筋を的確に捉える竜崎警視長。拡大する退路に対して、他県警に捜査協力を得ながら犯人逮捕に導く刑事部長、本当にカッコいい。表紙デザインに、優美さも感じて、ハードカバーで大切にとっておきたい一作。さて、福岡県警からやってきた、ハンモックナンバー1位の八島圭介。彼が前任地で行った行為、「おとがめなし」で良かったのだろうか。神奈川県警本部・新警務部長と竜崎、そして伊丹との切磋琢磨を今後も期待。2023/04/15
ひさか
297
小説新潮2020年10月号〜2021年9月号連載。2022年1月新潮社刊。シリーズ9作目。神奈川県警刑事部長2作目。NCISとの合同捜査、息子の逮捕という2つの困難が発生する。少しご都合主義的な展開もあるものの、竜崎さんの変わらない態度と活躍が楽しく面白い。毎度、爽快感あります。2022/04/17
旅するランナー
287
神奈川県警竜崎刑事部長が相変わらず潔く素早く格好良く判断していく、シリーズ9作目。発端は横須賀ヴェルニー公園での刺殺死体発見。米軍基地の海軍犯罪捜査局(NCIS)が捜査に加わり、地位協定が問題になったり。2021年7月新たに就航した、横須賀·新門司を結ぶ長距離フェリーが事件のキーポイントになったり。警察内部の人的駆引きがあったり。「探花」にそういう意味があるのかと感心したり。この面白さは隠蔽せずに、皆さんにオススメしたい。シリーズ初読みでも楽しめます。2023/01/06
タツ フカガワ
222
神奈川県警に竜崎の同期で警察官僚の八島が異動してきたころ、横須賀の米軍基地近くで他殺死体が発見され、現場から白人男性が刃物らしきものを持って立ち去ったという目撃者が現れる。竜崎の前に立ちはだかる日米地位協定の壁。竜崎の失墜をもくろんでいるような八島の存在。そこに長男邦彦が留学先のポーランドで逮捕されたという知らせが入る。久しぶりの隠蔽捜査シリーズ、ちょっと丸くなったかな、竜崎。それでも原則主義を貫く姿が痛快。飄々とした佐藤本部長や忖度なしの参事官阿久津と、神奈川県警にも面白い人材がいて、次作も楽しみです。2022/09/09