内容説明
スカーレットがアイルランドのタラの地に再建したバリハラ館で、愛娘は日に日に賢さを顕した。いとこのコラム神父はフェニアン団だった。ダブリンの社交界にデビューしたスカーレットはフェントン伯爵から求婚された。1880年夏、スカーレットは友人の准男爵ジョンからレットの近況を知った。今ここアイルランドにレットがいる。彼が愛娘キャットの存在を知るのはもうすぐだ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佳乃
31
再読。2017/12/1。 もう何とも言い難い最終巻。スカーレットが今までにも増して大人の女性として輝く。スカーレットの命、キャット。ドキドキが止まりません、目まぐるしいです。恋、婚約破棄、バリハラの騒動。スカーレットの落ち着くときはないの?と思ったのも束の間、レットがいるではないですか。もうもう、スカーレットは肩の荷を下ろしていいんだよ。素直にレットにやっと思いを打ち明けれたのだから。やっと心から幸せになれるね。 2017/12/01
佳乃
31
スケーレットがしっかりとした大人な女性としての反応をしていく。なのに、レットに会うと途端に今までのスカーレットになってしまう。レットとて同じで歯痒い。キャットはスカーレットの命ともいえるくらい、本当にスカーレットは惜しみなく愛情を注いでいる。そんなスカーレットを待っていたよ。そして、恋。だが、やはりスカーレットの心の奥にはレットがいて、伯爵との婚約をも捨ててしまった。捨てた矢先のバリハラの騒動。そしてレット。もう肩の荷を下ろしていいんだよ、スカーレット。今度こそ3人で幸せにおなり。2017/01/31
寧々子
18
危機が迫るたびに過去を回想するので思ったのですが、スカーレットがアイルランドで遭遇することって、『風と共に去りぬ』で遭遇した危機の焼き直しって言うかオマージュ?! だから、あんまり新鮮味を感じなかったのかな。 でも、当時のアイルランドが抱えていた軋轢は巧く織り込まれていたと思った。 首を傾げたくなるような言動もあったけど、やっぱりスカーレットの強さには憧れちゃいます! しっかりと前を向いてクヨクヨ悩まずに、先へ先と進もうとするスカーレットには、同じ女性として学ぶべきところはたくさんありました♪2017/01/14
detu
17
2/12~19了。3巻から随分間が開いた。父親の祖国アイルランドで農園を開拓、住民らの生活を献身的に助けているのに何故か受け容れられない領主スカーレット。社交界へも華々しくデビュー浮名を流す。アメリカ以来の盟友いとこのコラムは英国人の武力的追放を目論んでいる。英国人伯爵からの求婚は嫡男を義務付けられ反発するも受け入れる。築き上げた我が町バリハラも農民と地下組織フェニアン団の手で焼き討ち破壊されるいう理不尽。終着点はやはりあの男だった。自由奔放と言うか自身に正直であり続けたスカーレット。2025/02/19
viola
12
再読。かなり時間が経ってしまいましたが、これで完結です。最終巻はやはり泣けます。「スカーレット、愛してるよ!」と呼びかけたくなるほど。きっと・・これから何度でも読み返すんだろうな。言葉もないくらい、素晴らしい・・!どうしてスカーレットらしさは失わずに、これ程まで成長した姿を描けるのでしょう。書いている人違うのに、その事実をついつい忘れてしまいます。ただ、相変わらず新潮文庫の裏表紙ネタバレは酷いので、すぐにブックカバーするなりして見ないようにしましょう(苦笑)2011/08/18