内容説明
ブラジルの小さな町で一人の男が捕らえられた。彼の名はパトリック、4年前の自動車事故で死んだはずの弁護士だった。事故と前後して、彼の勤務していた事務所からは巨額の金が消え、事務所は破産に追いこまれた―。アメリカに護送され、金の詐取と殺人の容疑を受けて破滅の淵に立たされたパトリック。その時たっのた一人味方エヴァは、パトリックと練った周到な計画を始動させた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
57
ブラジルで捕まった男は4年前に交通事故死したはずの弁護士パトリック・ラニガンだった。自らの死を演出し、勤務する法律事務所から9000万ドルを奪って逃亡していたのだが、民間の調査会社が探し出し、金の行方を拷問で聞き出していたところをFBIに引き渡された。結果、ラニガンの生命保険金450万ドルを得て豪勢に暮らす妻は保険会社から返金を求められる。では事故車の死体は誰だったのか。どう見ても極刑に処せられる案件だがラニガンは無罪を主張する。金を巡る駆け引きと人間模様がとんでもなく面白い。どんな結末か、下巻が楽しみ。2025/06/27
TATA
35
電車の中で読む本を切らして職場文庫から拝借。米国の巨額詐欺事件に絡んで勾留された弁護士の闘い。FBIやマフィアと戦う主人公にこそ正義があると思いきや、こちらはこちらで胡散臭いし気持ち的に肩入れできない。まあこういった劇的な仕掛けも米国の作品ぽいなあと思いながら下巻へ。うーん。2021/09/25
本の蟲
14
4年前に自らの死を偽装。所属していた法律事務所が受け取るはずだった、ある訴訟での成功報酬9千万ドルを盗んだ元弁護士パトリックが発見・逮捕された。連邦裁判所からは詐取・窃盗容疑。州裁判所からは偽装死体に関する謀殺容疑。さらに死亡保険金を受け取った妻から離婚と賠償請求。山盛りの訴訟を控えたパトリックだが、彼にはある計画があり…。追跡を依頼された現地組織に拷問を受けるショッキングな出だしから、FBIへの引き渡し。4年前何が起こったのかを徐々に、少しずつ明かしていくパトリックに読者も焦らされる。下巻へ2025/05/14
sosking
8
予想以上に面白い。最初から話に引き込まれて、一気読みしました。真相が若干見えてきたところで、下巻に突入します。映画になっていないかな?2016/07/26
鈴木 千春
4
4年前に自動車事故で死んだはずの弁護士がブラジルの小さな町で捕らえられた。 事故と前後して、事務所から巨額のお金が消えた。 すべての展開がパトリックの計画か? 感想は下巻で2022/05/11