新潮文庫<br> ブロードウェイの天使

新潮文庫
ブロードウェイの天使

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  • サイズ 文庫判/ページ数 280p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102207017
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

80
短編12編の”ラニアン・ア・ラ・カルト”。表題作「ブロードウェイの天使」はもちろんのこと、「マダム・ラ・ギンプ」「ミス・サラ・ブラウンのロマンス」「レモンドロップ・キッド」も素晴らしい。私の心をズドンと撃ち抜きました。アメリカらしい人情味が感じられます。たしか単行本の『野郎どもと女たち』が本棚に置いてあるはず。もう一度読もう。スカイとサラに会うために。 2015/05/01

Panzer Leader

61
ニューヨークのブロードウェイ周辺を舞台にした人情小話。登場人物も詐欺師・泥棒・ギャング・ギャンブラー・ノミ屋といったしがない小悪党達故に良い事をしても悪い事をしても何かうまくいかない出来事・事件がユーモアとペーソスに包まれて描かれる。2022/06/26

seacalf

50
デイモン・ラニアンは初読みだが、自分好みで早くもお気に入り。禁酒時代頃のブロードウェイを舞台に、心優しき悪党たちが繰り広げるスラップスティック。普段はあくどい稼業をしていながら、けっこうお人好しだったり憎めない面々。どの短編も小気味良く話が進み、ニヤリとさせる展開が待っている。洒落者キティ、気取屋デイブ、ラスト・カード・ルイ、レモン・ドロップ・キッドなどの主要人物たちの通り名も面白い。多くの作品は映画化や舞台化されているとのこと。舞台で観てみたい。この文庫は昭和51年発行の定価280円。良い時代だなあ。2022/04/10

アオヤマ君

17
傑作!ずっと前に読んでて、再度読もうと探してた。内容は裏表紙の紹介文にもある『…ブロードウェイ界隈に巣食う老若男女の珍妙なデキゴトロジーを描いた傑作短編集』昭和59年8月発行の薄い文庫本、カバーイラストは日比野克彦。小説の舞台は1930年頃のニューヨークブロードウェイの裏町、裏通り。それぞれの登場人物のニックネームや振る舞いがイカしてたり、イカれてたり。場外馬券屋(ノミ屋)のベソ公とか。何よりも語り口がいい、落語のよう。「レモン・ドロップ・キッド」と「ブロードウェイの天使」が好き。2022/02/02

bapaksejahtera

16
大恐慌後の時代のマンハッタン南部を舞台にした短編集。初めて読んだ作家である。読メに感謝したい。「おれ」の独白で一貫する博打や密造酒製造等を生業とする悪漢達が引き起こす事件が12の物語は、主人公周囲の人物が概ね変わらず、読者の舞台理解が進む。通常ならそれなりに出来不出来や好き好きのある処だが、いずれも味わいのある佳品からなる。敢えて選べば「プリンセス・オハラ」「レモン・ドロップ・キッド」が気に入った。この世界の俗語からなる文章をうまく捉えた翻訳なのだろう。借りた本で読んだが、他の作品共々是非手元に置きたい。2022/08/28

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