感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
169
素人が海に乗り出す大冒険物語。4人がパーティを組んでそれぞれが大切なものを手に入れる。宝島のようなお話。航海初めての船長、上司を殴ってお払い箱の油堀利職人、身寄りのない少女、そして行方不明の息子を探す主人公。海に乗り出してからが面白い。展開が都合よすぎる点があるのは否めないが大満足。面白要素が多くて具の量が3倍(当社比)の読み応え丼玉級。そして恋愛要素もてんこ盛りで、冒険小説初心者でも楽しめる作品になっている。2022/03/06
hit4papa
65
行方不明のひとり息子を捜す未亡人が主役の海洋冒険小説です。航海の知識のないど素人がアフリカへ向けて船出するというあたりは、荒唐無稽であっても目をつぶってあげなければなりません。異なる人生を歩んできた人々が邂逅し、目的を一つにするというロマンチックな物語には多少のご都合主義はあっても良いのです(と断言してしまおう)。あるときは船の故障にみまわれ、あるときは嵐に巻き込まれという海洋冒険小説のお約束のストーリー展開です。旅の途中のアツイ友情や、ハーレークインロマンスばりの恋愛も彩りを添えることになります。2019/12/19
bookkeeper
38
★★★★★ 初読。息子の死の報を信じられず、旅で知り合った仲間と共に、オンボロのヨットで地の果てに向かう女性。彼女の母としての直感は報われるか。 クィネルの他の小説では、主人公達は傭兵やスパイで、敵に対するスキルや身を守る装備、資金源・バックアップがある。しかし彼女には無謀な程に何も無いのだ。仲間も元経理のおっさん、密航者の女の子、石油掘削技師と見事にシロウト…。それでもヒロインの心意気に打たれ、損得抜きで危険に身を投じていくのだ。この欧米モノに珍しい人情話がたまらない。仲間との絆の物語…いいよー!2019/08/07
takeapple
9
この本が出たときに買った。1985年大学3年の冬だった。「家出した一人息子」を探しに行く未亡人の話とあるのが気に入らなかったから、なかなか読む気になれなかった。女が主人公の冒険小説じゃなあという思いがあった。面白いかも知れないけれど、俺が今読みたいのとは違うかもと思っていたが、す〜ごく面白かった、20歳そこそこの若造にはこの話はわからなかったかも知れない。48歳の冴えなかったラメッシュや、主人公?未亡人カースティの魅力にめろめろ、新潮社さん、なんでこんな面白い本が品切れなんですか?2010/08/15
まるまり亀
5
親子の絆とは誰にも切ることはできない・・血よりもさらに濃し! 終盤の急襲シーンは迫真でした! クイネル作品は多数読みましたがこの作品が一番良かった。 彼の故郷、地中海の小国マルタには3年前に行きましたが彼の作品の舞台には島が多いのはなるほど・・2011/11/20
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