内容説明
夫婦・パートナー関係は、悪くすればストレスのもととなって病気の発症につながり、うまくいけば病気からの回復を支える力になる。筆者は豊富な臨床経験から、心の健康を決める重要な因子である夫婦・パートナー関係に対人関係療法を用いて光を当てる。現在パートナーとの関係にお悩みの方、今後の参考にしたい方などに。また、お子さんに問題を感じておられる場合、自らの夫婦・パートナー関係を振り返ってみるのも重要である。
目次
心の健康と夫婦・パートナー関係
なぜ夫婦・パートナー関係は難しいのか
夫婦・パートナー関係を考えていくにあたって
よく見られる「ずれ」のパターン
よく見られるコミュニケーションのパターン
パートナーとの「ずれ」を埋める1 役割期待の調整
パートナーとの「ずれ」を埋める2 コミュニケーションの工夫
パートナーの過去をどう考えるか
周りの人たちとの関わり
心の病が夫婦・パートナー関係に与える影響
夫婦・パートナー関係が子どもに与える影響
別れが必要なとき
夫婦・パートナー関係から力を得るために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なるみ(旧Narumi)
22
あまりぴんとくるところがなく、読了でした。2019/08/03
うさうさ
15
すべての人の実生活に役立つであろう良書。「重要な他者=パートナー」との関わり方のあれこれが非常に分かりやすく説明されている。すべての不満は役割と期待のズレ、現在の話をする時に過去を持ち出さない、不安が怒りに転換されて出る等、思い当たる事や、気をつけたい事が満載。2015/01/13
西嶋
9
対面でのコミュニケーションが難しい場合の方法として手紙が紹介されているが、今ならスマホのメールやLINEだろう。自分も夫婦関係が危うくなったとき、度々LINEでの話し合いで落ち着くことができた。2018/01/05
すぅさん
9
夫が最近仕事(の人間関係)でお疲れ気味の様子なので家庭で何か出来ることは無いかと思い、「自己肯定感持ってますか」が大変良かったので読んでみた。仕事より家庭を大切にしてくれる夫は理解ある会社とはいえやはり逆風の中。この本を読んで改めて感じました。そんな中でも頑張ってくれてるので「自分は間違っていなかった」と自信を持てる家庭にするのは私の責任。夫婦とはほんの少ししか一緒にいないのに運命共同体という不思議な関係。「言わなくても分かる。分かって」ではなく、具体的にビジョンを持って話し合うこと。2017/03/29
kanaoka 56
7
しっかりコミュニケーションを取り、本質的な論点に、感情に惑わされず、建設的にアプローチしていけば、夫婦間の問題は解消、改善できるはずと考えていたのですが、視野が狭かった事に気づかされました(理性の力への幻想)。夫婦関係は互いが好きである(相性が良い)事が最も大事だと思いますが、環境や人間自身が変化していく中、相性の在り方も事情も異なってくる。いつまでも相思相愛で、最も頼りになる力になり続けるためには、お互いの感情や感性を大切にしたうえで、お互いの役割・期待を、工夫して調整し続けていくことが重要なんですね。2023/10/09