内容説明
迷彩を施した建物がアルプスの谷底に並ぶ―ドイツ第四帝国司令部。CIA秘密情報員ハリーはネオナチの要塞に潜入するが、逆に正体を見破られ監禁されてしまう。ハリーの弟ドルーは、次々と繰り出される暗殺部隊をかわし、兄の救出を試みる。だが、ネオナチの実体へと迫るドルーの眼前には、恐るべき陰謀が姿を現わそうとしていた…。巨匠ラドラムが放つ驚愕の国際陰謀活劇。
感想・レビュー
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nox
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西洋でのナチの悪者っぷりは苦笑するレベル。スパイ・サスペンスでエンターテインメント小説だから、こういう巨悪相手のが映えるね。アメリカ小説のヒロインは殆ど全部勝ち気な女だけど、この小説のヒロインは強いなあ。優秀過ぎて主人公が食われてる感がある。まあ、もう一人の主人公なのかもしれないけど。ウェスリーとクロードが同時にトラウプマンに辿り着くところは凄くよかった。二人の人間が同時に真実に辿り着き、それを同時に叫ぶ。様式美で王道ですね。敵の諜報員が優秀すぎるけど、全体的に楽しめた。2019/06/10