内容説明
ウィル、36歳。仕事ナシ、する気もナシ。亡父の印税で悠悠自適。シングル・マザーとの後腐れのない関係に味をしめた彼は、シングル・ファーザーになりすまして、シングル・ペアレンツの会に乗り込んだ…。マーカス、12歳。転校した学校は大問題。すぐ落ち込むママも大問題。ピクニックで出会ったお気楽独身男とお悩み少年は早速騒動に巻き込まれ―。心温まる全英ベストセラー。
著者等紹介
ホーンビィ,ニック[ホーンビィ,ニック][Hornby,Nick]
1957年、イギリス生れ。教員・会社員生活を送った後、’92年、『ぼくのプレミア・ライフ』でデビュー。’95年、『ハイ・フィデリティ』で大ブレイクを果たし、全世界の注目を浴びる。ノース・ロンドン在住
森田義信[モリタヨシノブ]
1959年、福岡生れ。大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て翻訳家・文筆家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
38
少年と中年の交流の物語。世間からズレている2人が騒動に巻き込まれていくのがハラハラしました。でも最後はホッとできて良かったです。2024/01/14
がえる・もりあお
5
ふたりの「ボーイ」の成長譚■ウィルも社会に関わり無いからボーイ認定■続いていく他者との関わりを「これは失えないな」と感じたことで、「個の人」から「人間(自分と他者の間の関係性を生きる存在)」になっていく話■「きっと、だいじょうぶ」になっていく話■著者ホーンビィの、人の性(さが)への洞察、素晴らしい■冒頭のマーカスの「見えてないけど、よく見えている」見立ても、ウィルのお気楽でゲスい思いつきも■そして翻訳者、森田義信の文体がすごく好きだ■「知らない作者だけど、森田氏の訳だから読んでみたいな」と思わせてくれる☆2020/11/19
tera。
5
登場人物が尽くめんどくさい。いい歳をして大人になれないオジサンと子供のくせに人生諦めたみたいな少年や、精神的に不安定なママ。マーカスがいい子なだけに大人のダメっぷりが時には笑えて腹が立つけれど、ウィルのいい加減さに救われる事もあるんだよね。映画になっているらしいので、一度観てみたい。2013/07/31
薄荷飴
5
映画版が好きなのでこちらも。なんでこのタイトルなのか今になってようやくわかりました。どちらかというと映画版の結末の方が好きなのですが、原作は原作で人物の仕草がいい意味で細かく、映画より自然な展開を生んでいると思います。最初こそ「どいつもこいつもウゼェ」と思っていたものですがよもやこれほどの感動を生むとは思いもしなかったものです。シリアスの中にユーモアがたくさん含まれているのでまったく飽きがこないところも魅力の一つですね。2012/12/07
ジョニー
3
各登場人物はどこか難ありでその解決物語という単純な話にしないところがいい。この人とこの人が結婚するのかなと思っても違う方向に行くし、この子とこの子が付き合うようになるのかなと思ってもならない。そう簡単に人は動かないのが本当なんだろう。ラストでいじめられっ子は大丈夫になるんだけど個性が消えていくのが寂しい。2018/12/02
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