内容説明
血液中の氷片、胴体に均等につけられた平行する傷痕。ばらばら殺人の遺体に残された不審な痕跡から、クローディーンは連続殺人事件の核心に迫っていった。しかし、「ユーロポール」や各国警察の思惑により、彼女の功績が実名入りで報道されてしまったことで、犯人側は、殺人リストに彼女の名を加えることに…。先端技術を駆使した捜査法をリアルに描出したサイコスリラーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
89
プロファイリングシリーズの2作目と、あとがきで。圧巻でした。最後の100ページは手がページをめくりたくてしょうがない。公私・個人と組織の人間関係、ヨーロッパの持つ国家間の問題や国家横断組織、捜査権などの法律、そして歴史も。自分は歴史疎いほうだけど楽しめた。最後は涙。物語(捜査)は国を横断していることもあって広大かつ重厚。主人公クローディーン・カーターは格好いい。リサイクル本でページがバラバラになって行くトラブルも克服。- - - いつもそうだけど読んだ本は120%の感想になります。2019/02/08
産廃屋
2
プロファイリングが大してクローズアップされることもなく、サイコスリラーを期待していると失望する。さすがに才人フリーマントルだけあって器用だが、それだけの作品。2012/01/02
Tetchy
1
バラバラ殺人事件の真相、アングリエが仕掛けるクローディーンへの罠、クローディーンの母モニクの癌闘病記、亡き父の生き様。これらこの小説を彩る内容は小説として非常に贅沢な感じを思わせるが、一読者としてはこのうちのどれか一つに黄金が隠されていればその小説の評価は高くなる。しかしフリーマントルはこれらについてあまりに職人的すぎた。感銘を受けるには内容が薄いと感じた。あと加えて傲岸不遜なクローディーンのキャラクターがどうしても共感を得ず、辟易してしまった。つまり、主人公に魅力を感じなかった。2009/10/17
さるたろ
0
"真の勇者は自らの勇敢な行為を人には隠す、それこそもっとも大いなる勇気だ"2015/05/02
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- 和書
- 本日順風 文春文庫