新潮文庫<br> 追いつめられた男

新潮文庫
追いつめられた男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102165102
  • NDC分類 933

内容説明

世界各地で英国のスパイが次々に暗殺されるという事件が起った。英国情報部内に潜むKGBの裏切り者をめぐって、英ソ情報部は激しい駆け引きを行う。その頃、チャーリーは親友ルウパートの依頼を受けて、欧州サミットを控えたローマに現れた。チャーリーの後を追うクラリッサ。だが、ローマにはKGB議長の仕組んだ罠が張りめぐらされ、チャーリーは絶体絶命の窮地に追い込まれる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

71
本書ではチャーリーが英国情報部の工作員になる前の職業が語られるが、百貨店の社員であったとは意外だった。またKGBがチャーリーに仕掛けた複雑な罠を構図を見事に看破するきっかけが前作で親友の妻とチャーリーの密会にあったとは実に皮肉であり、物語としてもスケール感を覚えさせる。今まで飛び石的にシリーズを読んできたが本書でようやくこのシリーズの変遷が見えてきた。1,2作が“倍返し”の話で3、4作が手探りの状態、そして本書がチャーリーがスパイ復活の足掛かりとなった作品である。さて残りは1作。これで全てが繋がるぞ!2016/10/30

tom

13
このシリーズの、たぶん5作目。主人公のチャーリーさん、途方にくれてしまうような飲んだくれのだらしない生活をしている。そんなときに、損害保険の査定仕事を頼まれてローマに行く。ところが、彼のローマ行きは、かつてのソビエトのKGBのとんでもない知恵者の策謀だったという話。物語の筋書きにかなりいい加減なところがある。チャーリーさんの振る舞いも少々ワンパターン。でも、チャーリーさんだから許してしまおう。さあ、第6巻に。少しは、面白くなるのかしら。2015/06/05

bapaksejahtera

10
シリーズ5作目。第7作の「暗殺者を愛した女」を読んだ際, 先行作品を読む必要があると思い、遅ればせながら手にとった。本シリーズは第一作「消されかけた男」から自分を蔑ろにする組織への復讐心がテーマであった。第2作で英国情報部をクビになるが、続く第3,4作でKGBにも大きな損害と恥辱を与える結果になった。本作はソ連の陰謀に英国が乗っかる形でマフィンを嵌めるストーリー。結果は、英国側に思わぬ裏切り者がいたことで主人公は息をつぐ。四面楚歌の中で姿勢低く息を潜める主人公を描くシリーズは尚そのまま第6作に続くようだ。2021/05/23

コージ

5
KGBが本格的に参戦すると物語は俄然スパイ小説らしくなって来た。KGBのチャーリー・マフィアに仕掛けた綿密な作戦が凄い。ほんの些細なミスがなければ完璧な作戦だった。ミスと言っても日付けを1日遅く記載するだけ。イギリスはチャーリーのお陰でソビエトのスパイを二重スパイとして運用するところで物語は終わる。次作がどんな展開になるのか?。楽しみな終わり方だった。2021/04/20

ぼっくん

3
旧作積読本からの一冊。少しずつ本シリーズ進めています。チャーリーの咄嗟の頭の回転には脱帽。これからの展開が気になるも暫し,現代作品へ。2023/09/05

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