感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
174
ジェフリー・アーチャーは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。運命に翻弄される主人公、著者ならではの表(アメリカ)と裏(イギリス)の波乱万丈の物語、上巻一気読みです。続いて下巻へ。トータルの感想は、下巻読了後に。2019/12/05
のぶ
83
まだ上巻を読む限りだが、帯にある「人生が二度あったら」を実現させてしまった小説のように思われる。舞台は1960年代のソ連から始まる。青年アレクサンドルは、父親を当局に惨殺され、母エレーナと共に国を捨てる決意をした。コインの表裏で亡命先をアメリカかイギリスに決めるというもの。章ごとにイギリスのサーシャと、アメリカのアレックスとなり2つの人生が語られる。展開は「ケインとアベル」以降続いている年代記のような感じがするが、まだどんな展開が待っているのか分からない。この先が楽しみだ。感想は下巻で。2020/01/03
キムチ27
67
ページターナーならではの快走作。人生街道を歩み続けると大抵は一度ならず妄想に耽る・・あの時あっちの途を行っていたら。それをペンの才人がプレゼン。文字通り、コインの裏表。しかもどちらも輝く~聡明・非の打ちどころ無い好青年、しかも強運を背中に背負っている感すら。ケンブリッジとオックスフォード?!政治家と事業家?!信頼しきる義父付きの美女と才女?!両手に花過ぎるでしょうと思うのが凡人の厭らしさと独り言ち。でも悪人が がち過ぎてちょっと単純すぎ。まぁ、露の描き方はほぼ真相をついていそうな感があるのでこれは良しと2023/01/09
秋風
67
1968年のソ連.レニングラード。頭脳明晰で両親からの期待を一身に受けていた主人公は父親をKGBに暗殺され凄腕の料理人の母親と亡命する事に。硬貨の表裏で二択に絞られた行き先はイギリスとアメリカ。同一人物がパラレルで同時進行で進むサクセスストーリーはベトナム戦争等を折り込み何処か危なかしい。どうして二国の話しが語られるのか?この話はどんな着地点を迎えるのか?このまま下巻へ。2019/12/30
Panzer Leader
66
「第163回海外作品読書会」アーチャー得意の年代記。前作(クリフトン年代記)は大作(七部十四巻)だったが今回は上下巻のみの省エネモード。同じような登場人物たちと同じ時代設定、あとは隠し味でパラレルワールドで描いて一丁上がりのお手軽作品。それでも先が気になる展開でどんどん読み進められるストーリーテラー振りは健在、さすがですアーチャー御大。2020/08/26