新潮文庫 Star Classics名作新訳コレクション<br> 灯台へ

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新潮文庫 Star Classics名作新訳コレクション
灯台へ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102107027
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

「いいですとも。あした、晴れるようならね」スコットランドの小島の別荘で、哲学者ラムジー氏の妻は末息子に約束した。少年はあの夢の塔に行けると胸を躍らせる。そして十年の時が過ぎ、第一次大戦を経て一家は母と子二人を失い、再び別荘に集うのだった――。二日間のできごとを綴ることによって愛の力を描き出し、文学史を永遠に塗り替え、女性作家の地歩をも確立したイギリス文学の傑作。

内容説明

「いいですとも。あした、晴れるようならね」スコットランドの小島の別荘で、哲学者ラムジー氏の妻は末息子に約束した。少年はあの夢の塔に行けると胸を躍らせる。そして十年の時が過ぎ、第一次大戦を経て一家は母と子二人を失い、再び別荘に集うのだった―。二日間のできごとを綴ることによって愛の力を描き出し、文学史を永遠に塗り替え、女性作家の地歩をも確立したイギリス文学の傑作。

著者等紹介

ウルフ,ヴァージニア[ウルフ,ヴァージニア] [Woolf,Virginia]
1882‐1941。英国ロンドン生れ。父は著名な文芸批評家レズリー・スティーヴン。はやくから「ブルームズベリー・グループ」という知識人のグループを形成し、自らは文学を志す。1915年、最初の長篇小説『船出』でデビューを果たし、『ジェイコブの部屋』や『ダロウェイ夫人』以後、実験的な手法によって文学の可能性を切り開く

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
1963年、東京生れ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

383
「ええ、いいですとも。あした、晴れるようならね」というラムジー夫人の発した言葉で小説が幕を開ける。さりげない一言のようだが、私たち読者もまたこの言葉に誘引され最後まで一種の呪縛を受けるかのようである。これまでにも夙に指摘されているように、小説を支配するのは全てを支配する全能の作者ではない。時にはその主体さえもが疑わしく混乱をまねきかねない作品内意識が、輻輳したイメージを伴いながら小説を牽引する。その意味ではまさしくこれは20世紀小説なのである。そして、時間の凝縮と、断層がまた私たちを悩ませる。難解な小説。2024/12/21

しゅう

141
この作品に登場する大方の人物は他者を理解しようと努めているが、齟齬が生じて理解するには至らない。ラムジー夫妻も決して不仲というわけではないけれど、上手く相手の意に沿うような行動が取れない。ラムジー夫人を密かに慕うリリーにしたところで同じことだ。でも人ってそんなもんだよね。完全に分かり合うことは難しい。そして第二部で人々は時の洗礼を受ける。戦争も大きく影響した。それから10年の時を経て人々は同じ別荘に集う。亡くした人たちを弔うように灯台へと向かう。そしてラスト、リリーの絵に爽やかな風が吹いた。2026/08/28

Major

116
それは十年間、灯台へ絶えず寄せる波のような意識の群れだった。会話と地の文が溶け、詩的な美文で描かれるのは、支配的な父性と自己犠牲の母性というドグマに静かに対抗し、噛み合わぬまま共生する人々の脳内言語であり、十年の凄まじい断層を経て「我らは滅びぬ、おのおの独りにて」と孤立を抱えながら向かう灯台の光の先で、女流画家リリーがキャンバスの真ん中に引いた一本の線は、主観と客観、男性と女性というあらゆる差異を超越し、過去から未来へ交差する多様な個の在り方をそのまま愛おしく受容する、永遠の調和のビジョンそのものだった。2026/08/17

アキ

115
1927年ヴァージニア・ウルフの小説の有名な小説の新訳。第一部と第三部で時は流れ、最後に灯台に行き着くところで話は終わる。しかし、場面の展開はほぼなく、読者は登場人物の内面の声だけで出来事を推測することになる。読んでいて、あまり共感も出来ず、思い入れもなく、淡々と著者の描く"意識の流れ"に付き合わされた感じ。やっと読み終えたが、読後感はやっと終わったという感じでした。灯台に辿り着くという道筋は、人の一生に似ているのかも知れません。うだうだしている内に時は経ち、いつの間にかさえない灯台に到着するのでしょう。2025/04/03

ゴンゾウ@新潮部

111
人物の内面描写が複雑でありどこまで解釈できたか わかりませんがなんとか読みました。ネタバレにはなりますが最初に津村さんの解説を読んで流れを理解してから読むべきでした。【新潮文庫の100冊 2026】2026/07/15

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