感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
5
イエスの生涯を物語のように綴る、というよりは福音書をモーリアック独自の解釈で色付けしたものという気がする。遠藤周作に多大な影響を与えた作家らしいが、遠藤の『イエスの生涯』と比べるとイエス・キリストの厳しく激しい面が強調されていた。一番面白かったのはユダの心理描写。2012/12/31
フロム
4
佐藤の御大が読み、押井守が読んでると言う事で手を出したが大火傷。基礎知識が無いため難解過ぎて読んでて目が滑る。取り掛かる前に事前準備が必要と痛感した。一神教にありがちな善悪二元論、排他的且つ選択的な救済、人を試し人に求めながら愛を謳うと言う分裂症的じみた思想、神格化された個人に救いを求める概念も馴染めない。内容も暗喩が多くスマホと首っ引きでも相当厳しい。ただキリスト教が罪を赦す事によって病気を治すと言う概念を得たのは収穫。罪を赦される、神に選ばれるここら辺がキリスト教における至高なんだなと。マァ読むの大変2024/03/19
めがね
0
初めて翻訳が下手で読みにくいと感じた作品であった。巻末のモーリアック作品リストは非常に嬉しいけど、それだけの本だったなぁという感想2014/03/03